Memory & Learning
脳から人工知能の進化のヒントを


ヒトを含む動物の学習の生物学的メカニズムを解明し、次世代の人工知能のヒントを探ります。とくに気分やものごとに対する興味によって学習の能率が変わるしくみを分子〜細胞〜個体レベルで調べています。このしくみが解明されれば、自律的に学習するロボットが実現できる筈です。先端的な電気生理学、電気化学、細胞イメージング技術などを用いて研究します。とくに2022年度からはヒトiPS細胞を脳ニューロンに分化させた標本を用いて,世界に先駆けてヒトのシナプス可塑性を直接調べていきます。
Bioinformatics
情報工学でみんなに合った医療を


ひとりひとりの遺伝子配列には少しずつ違いがあり、体質が異なります。遺伝子配列を解析してその人に最適な医療を提供するのが次世代のテーラーメイド医療(personalized medicine, PM)です。PMを実現するためには多くの人から集めた遺伝子配列と疾患の関連性をデータベース化し、さらに遺伝子(=タンパク質の設計図)の配列の違いがタンパク質の機能をどのように変化させるかを実験的に調べる必要があります。情報工学と電気生理学などを用いてPMの実現を目指します。
Braintech
情報工学で〝脳力〟を向上


脳科学と技術を融合して、脳の活動を計測し、操作する新しい分野です。当研究室にとっても新たな取り組みです。あらゆる産業が知識集約化しつつあります。知識集約型産業社会では新しい知識を習得するためにはエピソード記憶能力の維持・向上が重要です。エピソード記憶能力は年齢とともに低下していきます。しかし、トレーニングによってエピソード記憶能力が維持・回復できる可能性が示されています。我々はスマホ・アプリやビッグデータ解析などを駆使して、エピソード記憶能力を維持・向上させるヘルスケアシステムの確立を目指しています。
Visual and Kansei Information Processing
視覚・感性情報処理