みんなで考える、みんなにやさしい医療環境の創造
富山大学大学院生命融合科学教育部 メディカルデザイン研究教育プログラム

Medical Design メディカルデザイン

News メディカルデザインセンター キックオフ 1-day ワークショップ開催!

富山大学では産学連携で医療福祉機器開発を行う拠点としてメディカルデザインセンター(仮称)を開設します。そのキックオフとして、2018年8月10日13:00から附属病院施設で、患者や医療従事者を観察して潜在的なニーズを探索し、グループ・ブレインストーミングで医療福祉機器のコンセプトを案出するワークショップを開催します。企業の開発担当者・経営者やメディカルデザイン研究教育プログラムに興味をお持ちの学生・教員の皆様にお勧めです。詳細はワークショップご案内をご覧ください。

秋入学者募集!

生命融合科学教育部は春と秋に入学者を募集しております。修士課程修了見込み学生、企業開発者の方々などいずれも歓迎。詳しくはこちらをご覧下さい。所属専攻は生体情報システム科学専攻となります。なお、研究生としての参加も可能です(随時募集  在籍期間:月ぎめ、2ヶ月以上  授業料:月割り)。その他の参加形態については田端までお問い合わせ下さい。

メディカルデザイン正式スタート!

2018年度(平成30年度)前学期に大学院生命融合科学教育部の講義として「メディカルデザイン特論」を開講しました。内容はシラバスPDFをご覧ください。本プログラムがどのようなものか覗いてみたい方、お気軽に講義をご見学ください。詳しくは田端までお問い合わせ下さい。

 

メディカルデザインとは

工業先進国の我が国にあって珍しく輸入超過が続いており、したがって伸び代が残っているのが医療機器・医薬品の分野です。発展途上国の経済成長に伴う医療費増大により、海外市場も拡大し続けています。この将来性ある産業分野に産学連携で切り込んでいく大学院プログラムがメディカルデザインです。
本プログラムではbiodesignバイオデザインと呼ばれる開発手法を参考にした産学共同開発研究を実践する教育を行います。近年、世界中の進歩的な企業がこぞってdesign thinkingデザイン思考(米国スタンフォード大学d.schoolで確立された、ユーザーのニーズに寄り添った製品・サービス開発手法;詳しくは参考図書)を導入しています。このデザイン思考をスタンフォード大学Byers Center for Biodesignが医療機器開発のために発展させたのがバイオデザインです(詳しくは参考図書)。バイオデザインでは、多様な知識を持ったinnovatorsが少人数チームを組み、手術室やリハビリ施設など治療の現場に入ってユーザー=患者/医療従事者の行動を観察して潜在的ニーズを発掘し、独特のルールによるブレイン・ストーミングで機器コンセプトを創出し、試作機製作〜ユーザー・フィードバックのサイクルを繰り返すことで、短期間、低コストで革新的な医療機器を開発します。従来の企業内部で試行錯誤を繰り返す開発や大学の研究シーズと企業の開発〝ニーズ〟を持ち寄ってマッチングする開発では、往々にしてユーザーのニーズを満たさない=売れない製品が出来上がってしまうことがあります。これに対して、バイオデザインでは高い確率で多くのユーザーに役立つ=売れる医療機器を開発できます。
メディカルデザインはこのような手法を地域・全国の企業の産学共同開発のために応用しようとする試みです。

メディカルデザイン・プログラムの概要

富山大学大学院生命融合科学教育部では、 「みんなで考える、みんなにやさしい医療環境の創造」(「みんな」=患者、医師、看護師、臨床検査技師、企業の開発者、大学教員など医療介護に関わる全ての人々)をモットーに、企業の皆様と連携しさまざまな医療環境(次項)に関わる開発と事業化を推進していきます。このようなプログラムに参加していただける方々(例えば企業の開発者など)を大学院生として 20184月より募集いたします。大学院生は、バイオデザインの学理面、医療機器承認等の法規、アントレプレナーシップなどについて座学で学ぶとともに、 イノベーター・チームの一員として、富山大学附属病院および関連施設での現場観察を行ってニーズを探索し、ニーズの絞り込みとニーズを満たす製品/サービスの プロトタイピングを行います。また標準年限3年間にわたる開発研究の成果に基づいて学位論文を作成し、博士号を取得します。さらに開発した製品/サービスに関して産学共同で特許申請、学術論文公表、事業化を行います。

メディカルデザインのターゲット

メディカルデザインは、医療機器だけでなく、介護に関連する検査・治療機器、健康増進器具、衣料、病室・病院のデザイン、医薬品、医薬品の投与法などに幅広く適用できます。医療分野(診療科や疾患の種類)も選びません。大学院生およびその所属企業と大学院教員、附属病院スタッフとで入念な打ち合わせを行い、大学院生およびその所属企業にとって有望な戦略的フォーカスを決定します。 

富山大学大学院におけるメディカルデザインの実践

本プログラムの要点は、イノベーターが少人数チームを組んで、治療・介護の現場(病院外のフィールドも含む)におけるユーザー=患者/医療従事者の行動を観察して、ユーザー自身では思いつかない潜在的ニーズを発掘し、前例のない革新的製品・サービスを開発することにあります。
メディカルデザインを実践するためには次のようなメンバーから成るイノベーターチームを結成します:

企業の開発者等(大学院生として参加;医学の知識は必要ではない)
医療従事者(当該医療分野の過去の事例にとらわれずに自由に発想できるよう、あえて戦略的フォーカスを専門としない附属病院スタッフをメンバーに加える)
大学の臨床/基礎医学あるいは理工学の教育研究者(生物学や工学のアイディアを持ち寄る)
戦略的フォーカスを専門とする附属病院/関連施設の医師(将来、開発した製品・サービスのユーザーの立場になる医師;チームのチューターとして参加)
チームは決まった手順に沿ってニーズの絞り込み、解決策のブレインストーミング、簡易プロトタイピング( rapid prototyping)、本格的プロトタイピングを行っていきます。

イノベーター・マインドを伸ばす講義

大学院生は研究活動と並行して講義も受講します。講義は医療福祉分野のイノベーターとなるために役に立つものばかりです。

アントレプレナーシップ
医療機器、医薬品に関する法規
知的財産管理
デザイン思考/バイオデザイン方法論

メディカルデザイン・プログラムに参加するには

原則的に富山大学大学院生命融合科学教育部博士課程生体情報システム科学専攻に入学することで参加できます。副業制限はありませんので、企業に所属したまま、必要な時間だけ富山大学に通学することで修了できます。

参考図書

“Biodesgin: The Process of Innovating Medical Technologies”, P.G. Yock et al., Cambridge University Press
『デザイン思考が世界を変える イノベーションを導く新しい考え方』、ティム・ブラウン、早川書房

過去のニュース

池野文昭先生特別講演『人財育成と医療機器開発』

公開シンポジウム『ファーマ・メディカルエキスパートの養成とメディカルデザイン』2018年2月13日参考:講演・シンポ案内PDF

概要:超少子高齢化社会の日本において人財育成は未来の日本にとって非常に大事である。人財育成は植林事業と同じで、成果を得るまで時間がかかったしまうために、おそろかにされがちである。しかし、それを怠った国は必ず滅びると歴史が言っている。今、日本は、医療機器を用いて経済の再興を目指している。しかし、その鍵を握るのは、人財育成である。今回、医療機器のメッカであるシリコンバレーでの医療機器人財育成について講演する。
 
沢山の方々にご来聴いただき、誠にありがとうございました。池野先生のご講演に共感された皆様、是非、本プログラムにご参加ください。お待ちしております。