新たなインターンシップ報告会
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取材日:平成30年1月26日
「とやま人材育成を考える会」が主催する2017年度「新たなインターンシップ報告会」を,1月26日、富山市内のCiCビル内にある富山国際学園サテライトオフィス「地域交流センター」において企業の関係者や富山大学・富山県立大学・富山国際大学の学生・担当者が参加して開催した。
富山大学,富山県立大学,富山国際大学は平成28年度から,ALL富山COC+事業の一環である新たなインターンシップとして「中・長期インターンシップ」「課題解決型インターンシップ」「文理融合型インターンシップ」を行っており,今年度は県内企業8社の協力により25人の学生が参加した。
初めに富山大学の鈴木基史理事・副学長の開会挨拶の後、富山県立大学の奥田實COC統括コーディネーターが本報告会の趣旨を説明した。続いて富山大学の尾山誠COC+統括コーディネーター、富山県立大の野村俊COC+地域就職アドバイザー、富山国際大の上坂博亨キャリア支援センター長からそれぞれ、中・長期インターンシップ、課題解決型インターンシップ、文理融合型インターンシップの概要について次のとおり説明があった。
中・長期インターンシップは、夏期休業中に行う1,2週間のインターンシップの後、後学期も週1・2回程度継続的に企業で職業体験を行うものであり,学生にとってより深く仕事を体験することができる。また,実習と並行して個人面談をすることで、自己理解を深めさせることができる。
課題解決型インターンシップは、企業の課題を学生がチームで解決していくことにより、達成感や企業との親和性を得ることを目的としている。学生が課題を見つけることはなかなか難しいことから、企業から与えられた課題を、企業の支援を得て解決する場合もある。同インターンシップ中及び終了後に振り返りと評価を行い、企業へ報告も行っている。
文理融合型インターンシップは、文系と理系の知識を融合することで新たな成果を目指すインターンシップである。学生はそれぞれの学部で学んだ得意分野を生かして、解決策を模索する。
続いてインターンシップに参加した学生が、成果発表を行い、企業の担当者が感想等を述べた。富山大学の学生は、県庁や北日本新聞でインターンシップを行い、業務内容、職場での発見、社会人から学んだこと等を報告した。
県庁で実習した学生の感想は、「県民が何を求めているかを意識した行動の大切さ、守秘義務の重要性を知った」「公務員として働くことが具体的にイメージできた。関心のなかった業務でも、興味を見出せることが自分の特徴だと気づいた。」であった。
北日本新聞で実習した学生の感想は「どの仕事でも責任を持って行わなければならない。社会人と定期的に会うことができ、勉強になった。報告・連絡・相談の重要性を実感し、考えて工夫する自分の力に気づくことができ、やりがい、喜び感じた。」であった。
このほか、日本海ガス、アイザックマネジメントサポート、三菱ふそうバス製造、プレステージ・インタナショナル、YKK、インテック各社でインターンシップを行った富山県立大学及び富山国際大学の学生が成果を発表した。
発表後,企業の担当者が「実習の中身をどうしていくのか、今後も相談していきたい」「スーパーは業務内容が知られているので、応募が少ない。企業が社会にどう貢献しているのか、学生にお伝えいただきたい」「企業・学生の相互にメリットのある関係を築くことができた」「インターンシップの拡大を目指したい」等の講評や大学・学生への要望があった。
最後に富山国際大の尾畑納子現代社会学部長が閉会の挨拶により,本報告会を締めくくった。

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