荒井学園 新川高等学校魚津市富山大学 地域連携戦略室

新川創生プロジェクト地域を支える若者育成

事業レポート report

平成30年度新川創生プロジェクト最終発表会「魚津市提案」
日時:平成31年1月25日(金)
   13:40〜15:30
場所:新川高等学校体育館

「新川創生プロジェクト」のカリキュラムの一環として問題発見・解決型学習(PBL)で1年生108名が取り組んできた「魚津市の現状・将来について調べ,自分自身が住みたい街のかたちを考えよう」をテーマにした魚津市長提案がおこなわれた。21班が参加した学年選考会から選出された7班が,村椿魚津市長,遠藤富山大学長,荒井学園理事長はじめ来賓や父兄,1学年全生徒を前に魚津市の様々な課題を解決する提案を発表。若者流出を防ぐ制度の提案や魚津市内施設の有効活用,清掃活動や商店街の活用,イベント開催やインスタグラム活用による情報発信など高校生の視点での発想豊かな提案がなされ,地域性・実現可能性・独創性の観点から優秀提案班に表彰状と記念品が贈られた。

開会挨拶
新川高等学校 村田博史校長
魚津市提案 開会挨拶

平成29年6月に,富山大学・魚津市・新川高校が連携して,地域に残り地域を支える若者育成する新川創生プロジェクトが発足しました。本校では教育課程における総合的な学習の時間において主体的対話的深い学びを目指す地域課題解決型キャリア教育を進めて参りました。本校の目指すところは学習における基礎基本を学び直し,豊かな人間性を育成するキャリア教育です。高校3年間で生徒が価値観を学び,地域に根ざした社会の一員として活躍できるように願っています。今回の1学年の発表での狙いは自分たちの住む街にでるフィールドワークを通じて社会人と交わることによってプレゼンテーション能力を高め,自己理解を深めるところにあります。次年度以降はインターンシップをはじめ進路選択へのより主体的に課題を解決できる生徒の育成というところにあります。本日の活動に関する忌憚の無いご意見ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いします。

取組説明
新川高等学校第1学年主任 永原祥教諭
魚津市提案 取組説明

今年の1年生の学年目標は,お互いを高め合い良さを認め合い,より良い学校生活に貢献しようとする態度及び何事にも前向きに取り組む生徒の育成を高めることです。総合学習の目標は,自分の大切にする価値観を知り将来を考えることで,自分を見つめ,職業を知り進路について考え将来を考える機会をつくっています。1年生・2年生・3年生と段階を追ってカリキュラムを組み立てております。1年生の1学期前半は自分に視点をおいた活動と仲間づくりをメインにして,自分の振り返りや3月の自分に向けた手紙を書いたり,クラスで自分の未来や自分の考えを発表しあったりして価値観づくりの方法を学び,1学期後半から「全校ボランティア」をテーマに課題解決型学習の実践向けた練習に取り組み,通学路の現状を知り自分たちで考えた清掃か都度に取り組みました。2学期から魚津市をフィールドワークとして魚津市の現状を知り,課題を見つけ自分たちが将来住みたくなるようなまちづくり提案に取り組みはじめました。グループに分かれ魚津市内の各所へ行き現状と課題を探し解決に向けて考え,12月には社会人講師による特別授業イノライブをおこない提案の中間発表をして意見やアドバイスをもらいました。検討してまとめ上げた提案を学年選考会で21班から選抜した7班が本日発表します。

発表

21班の中から選抜された7班が、スライドやパワーポイントを活用して順次プレゼンテーションをおこなった。
発表は各班5分間の持ち時間で,4分経過で1鈴,5分経過で2鈴が鳴らされるというルールでおこなわれた。各班の発表は村椿市長や遠藤学長ら6名の審査員より審査された。各班発表終了時に富山大学の定村氏が講評をおこなった。

魚津市提案 発表
審査員
新川高等学校長 村田博史氏
荒井学園理事長 荒井公浩氏
魚津市副市長 四十万隆一氏
魚津市長 村椿晃氏
富山大学長 遠藤俊郎氏
富山大学地域連携推進室 定村誠氏
プレゼンテーション発表(発表順)
3組5班
「課題解決型学習を終えて」(課題)若者の流出,住みにくさ,高齢化 ミラージュランドでインスタ映えイベントを実施して,移住者や中高生が楽しめる街にしたい。
2組2班
「魚津の活性化」(課題)市内バス,ミラージュランド バスの無料化・増便をして人の動きを活発に。ミラージュランドを活発化してまた行きたくなるようにする。
2組4班
「快適で活力あるまちづくりのために」(課題)中央通りのシャッター街 空き店舗を駐車場や滞留場所にして若い人があつまりワクワクする街にする。ゴミ箱をつくって美化意識を高める。
3組3班
「目指せ!きれいな魚津」(課題)環境美化 ゴミ拾いイベントをして過ごしやすくきれいな街にすると住民が増える。
1組5班
「子どもを産み,育てたい環境づくり」(課題)子どもの遊び場が少ない 魚津水族館のように年間パス,キッズコーナー,イベント等を実施し居場所をつくり子どもを育てやすい街にする。
1組1班
「輝ける魚津市をつくるためには」(課題)若者が安心して就職できるような制度,若者を流出させない 若者の就職後に一定期間補助金を提供して若者と高齢者が支え合う住みよい街にする。
4組2班
4組2班「埋没林博物館〜より良い魚津市を目指して〜」(課題)市や施設の知名度 ミス・ミスター埋没林のようなイベントを開催し,広告宣伝して観光客を増加させ人が集まる活気ある街にする。


審査

全ての発表終了後,6名の審査員は別室に移動して表彰班を審査検討し,各賞を決定した。

魚津市提案 審査
荒井学園賞 3組5班「課題解決型学習を終えて」
▼ 講評

発表のトップバッターで緊張したと思います。ミラ−ジュランドに若者向けのインスタ映えするところをつくり世界へ情報発信する提案は良かった。これからを期待しています。

富山大学賞 3組3班「目指せ!きれいな魚津」
▼ 講評

今日皆さんの発表を聞かせてもらい楽しかったです。この提案は自身で何をするのか考えたところが良かったです。ゴミを拾っていた経験も良かった。ゴミ拾いの工夫ももっとあると思います。皆さん自身が魚津で何をしたいのか,別のことを発想することも考えて魚津の街を良くしてもらいたいです。

魚津市賞 4組2班「埋没林博物館〜より良い魚津市を目指して〜」
▼ 講評

埋没林館は魚津にしかないユニークな施設ですが,知名度が足りないという指摘をいただき,市としてもっと知ってもらうように努めます。提案の中にあったイベントの開催や活用で何ができるか,こんなことをやりたい,いろんなイベントに参加したいという気持ちは大切です。これからのまちをつくっていくのか皆さんです。想いを伝えていただき我々もしっかり取り組んでいきます。皆さんどんどんアイディアを出してください。

全体の講評
富山大学地域連携推進室 定村誠氏
全体の講評

PBL(問題発見・解決型学習)は,答えの無い問題に対してどの様に取り組んでいくかという学習です。皆さんには,魚津市という大きな問題に取り組んでいただきました。実際にやってみて人や地域と接し達成感があったと思います。自分たちで作ったアイディアはやってみたくなります。ぜひやってみて下さい。やるともっと内容が良くなってきます。一寸づつ前に進めていくことで魚津市や皆さんの地域がよくなればいいと思います。この学習がその第一歩となってもらえばいいと思います。皆さんお疲れ様でした。

荒井学園 新川高等学校魚津市富山大学 地域連携戦略室