有機薄膜の均一性を得るには、塗布型成膜が有効であり、スリットコート、ノズルコート、メニスカスプリントなど、種々の成膜法が検討されています。
そのなか乾燥時のムラを低減する方法としてスリットコート法が、過去報告されており、そこでは、RGBパターニングのための隔壁が使用されていました。
そこで、本研究では、大面積基板への有機膜均一形成を目指してバーコーターを用い、種々の実験条件を最適化することで均一性向上を目指しました。
その結果、① バーコートでのバーが、基板上に触れないようにする、② 異なる沸点の溶媒を含む混合溶媒を用いる、③ レジストのライン&スペース(L&S)を用いることで溶液をピンニングさせる、④ 数μmの構造物形成においても対流が阻止でき、膜厚均一性改善に効果がある、などが分かりました。