携帯電話はもはや電話の機能だけではなく、PDAやデジタルカメラなどの機能を付加し、重要なモバイル情報端末としての地位を固めています。 携帯電話には多機能化とともに、薄型・軽量化が要求されています。 この薄型・軽量化を実現可能なデバイスとして我々はバイ・ファンクション・マトリクス(Bi-Matrix)パネルを開発しました。 その概略図の一例を図に示します。 このパネルはガラスなどの透明な基板上に第1の透明電極を形成し、有機EL層、中間走査透明電極、有機フォトダイオード(PD)層、不透明電極を順次積層することによって、実現されます。 有機EL層からは発光を、有機PD層では透明電極を通して受光することが可能になります。 つまり1枚のパネルで発光ディスプレイとスキャナの複合機能を有することが可能になります。 また、2つの異なる機能を有するパネルを貼り合わせるなどの工程が必要のない、単純な構造を有しており、コストの面からも有効であると考えられます。 また、プラスチックフィルムなどの基板上に作製することで、より薄く、より軽量なフレキシブルなパネルの実現も可能です。