スキャナのフレキシブル化により、曲がった本やワインボトルのラベル読み込み等の様々な応用が期待され、研究開発が進んでいます。 そのなか、ブラザー工業、中部科学技術センター、そして名古屋市工業研究所と共同で、携帯型スキャナや携帯型プリンタ-の実現を目指し、研究開発を行ってきました。 最初のステップでは、有機トランジスタ駆動有機フォトダイオードによるスキャナ読取り画像の有機2トランジスタ駆動OLED表示を目指し、スキャナ、ディスプレイ8×8マトリクスの同一基板形成を行い、表示可能であることを示しました。 ここで、OPDは、有機バルクヘテロ接合デバイスをIJPにより作製しています。 第2のステップでは、光源を一体化した有機スキャナを試作しました。 OLEDは線順次走査とし、1Tr+1PD構成とし、中間調制御及び8×8マトリクスでの文字読み取りに成功しました。 第3には、高感度化を目指し、トランジスタを酸化物半導体とした容量蓄積電荷による増幅回路を用いたスキャナを開発し、基本動作の確認に成功しました。