つぶやき2005
地下鉄サリン事件から10年...2005年3月20日,地下鉄サリン事件から10年。この事件後すぐ富山に赴任し10年。この事件から,化学を学ぶ自分も「悪魔」になりうることを知り,恐怖を覚えた。しかし「だから化学は悪だ」という短絡的な発想を,少なくとも化学を学ぶ人は持つべきではないと考えている。化学には善悪はなく,それを使う人間が善か悪かを決める。化学を善にするためには,目先のことにとらわれず,倫理的に物事を判断することが必須である。倫理観...これは教わるものではなく,その時々において自ら考え,悩み,話し合うことで身についていくものだと考えている。日頃から考える癖をつけよう。
真面目な話に退屈している人に。富山に着任後,それまで指導していただいた教授の計らいで使用していた実験器具・薬品をいただいた。富山での勤務時間後に車で伺い,器具・試薬を積み,帰富途中の出来事。犯行グループの一味が北陸に逃げ込んだとの情報があり,厳重な検問があちこちで行われていた。以下,検問にて。「警察:(ナンバーを確認)県外ナンバーやね。免許証見せて。(免許証の住所とナンバーとが一致しないことを確認)どこ行くの,こんな夜中に(0時前後)」「私:4月に富山に引っ越したんで,家に帰るんですけど...」「警察:(後部座席の段ボールを確認)これなに?ちょっと見せて。」「私:(やっべぇ〜と思いながら)あっ,それは...」「警察:(器具・試薬を発見!!)ああっ,薬品積んでるぅ〜!!」(その声に他の警官もハッと振り向き,とたんに車を囲み,その数7〜8人,もう逃げられない(?)...)「警察:ちょっと降りて。車検証持ってきて。言うとおりにせぇ!」...仕方なく車を降り,事情を説明し...富山の住所,職場名,電話番号等を控えられ何とか解放(?)。今だからこそ笑えるが...夜中0時に器具・試薬を積んでの県境越え(しかも県外ナンバー)はあまりにもタイムリーだったのだろう...。そこで不幸の法則。「深夜に実験器具・試薬を運ぶ人は検問で大変な目にあう。間違いないっ!」