公共経済学試験(平成13年度前期末試験)


応用経済学特殊講義「公共経済学」(古田)試験問題

2001.7.24(火) 2時限
注意事項:1から6の全問に答えなさい。
     解答の順序は問わない(ただし,問題6は最後に書かないと評価しない)。
     使用できる解答用紙は1枚のみで,両面を使って解答すること。
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1.市場の失敗 (15点)
 自由市場経済において,3つの条件が満たされているなら,資源配分はパレート
最適になる。なぜそれらの条件が満たされないといけないのか具体的な例を用いて
説明しなさい。

2.公共財 (25点)
(1) 2個人A,Bから成る社会において,公共財の効率的供給の条件は,
 Aの限界評価+Bの限界評価=限界費用
 である。なぜこのような条件になるのか説明しなさい。
(2) 公共財の限界評価をP,公共財量をGとし,
 Aについて P=20−G,
 Bについて P=40−2G,
 また限界費用は MC=AC=15 とする。
 図示しながら以下に答えなさい。
 @Gの効率的供給量,その時のA,Bの限界評価を求めなさい。
 A @の時の(租税)収入額,各自の負担額,(財政)支出額を求めなさい。

3.外部性 (20点)
 産出量をq,私的限界費用を MPC=10+4q,負の限界外部性を MEC=10,
 私的限界便益を MPB=100−q とする。
 図示しながら以下に答えなさい。
 @社会的限界便益と社会的限界費用を求めなさい。
 A効率的なqを求めなさい。

4.費用逓減産業 (25点)
 図示しながら以下に答えなさい。
 @独占企業の利潤最大の条件と効率的資源配分の条件との異同について説明
  しなさい。
 A効率的資源配分のための料金設定では赤字が生じることを説明しなさい。
 B赤字を生まず,かつ効率的資源配分を達成するような料金制度を一つあげ
  て説明しなさい。

5.所得分配 (15点)
 @所得格差が生じ,拡大する要因について説明しなさい。
 A公平な所得分配を達成するための政府の諸手段について説明しなさい。

6.講義やテキストの内容で最も関心を持ったこと,最も力を入れて勉強した
  ことについて,自由に述べなさい。 (10点)

解答例は<こちら>を参照のこと。


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