MAILサーバー
MAIL
*メールの関係のアプリケーションには、
・クライアント側のアプリケーション
MS Outlook, ALMail, Eudoraなど、パソコン側でのメールの授受用ソフト
としての、いわゆるメーラーと呼ばれるクライアントアプリケーションと
・サーバ側のプリケーション
SMTP/POP3/Fingerなどのメールに関わる機能、ユーザーの
アカウント管理機能などを備えた、サーバーと呼ばれるアプリケーション
があります。
MAILサーバー
メールサーバーは数多くあります。
ここでは、大規模組織や商業的運用を前提にしたメールサーバーではなく
個人や家庭、あるいは小規模集団に適しているサーバーを対象として解説して
います。
家庭や小規模集団での運用を前提する場合、
・FreeWare(無償、無料)であること、期限付評価版でないこと、
・性能は十分に実用に耐えうること、
・設定や運用の操作の仕方が複雑でないこと、
・インターネットに接続されていなくても運用できること、
初心者などが間違った設定をしても安全なようにインターネットから
隔離された(閉じたプライベート)ネットワークでも作動すること、
サーバーによっては、インストール時に自動的にDNSサーバーを探
しにいき、インターネットからコンセントを外していたりするとイン
ストール自体ができないものがある。
こうしたことから、
・スタンドアロンで使える、
・1台から数台のパソコンによる室内、家庭内LANを構成できる、
・インターネット上のDNSサーバーのIPアドレスを必要としない、
つまり、プライベートなIPアドレスやループバック用の localhost、
127.0.0.1 が使える、
(127.0.0.1 とは お使いのパソコン自体のアドレスです。実験用に
使うためのアドレスで、そういう約束になっています。どのパソコで
もそのパソコン自体にアクセスするときに使います。
インターネットに接続されている場合には、160.12.34.56 や 別名の
computer28など、アドレスや名前がありますからそれも使うことがで
きます。)
・当然のことながら、インターネット用に開発された本物であること、
などの条件を満たすサーバーが好ましいといえます。
推奨MAILサーバー: Mailtraq4Free
FreeWare のMAILサーバは、
http://www.webattack.com/freeware/server/fwmailserver.shtml
に数多くあります。実際にインストールし、いろいろ試したりしてみた所、
上記の基準の沿って一つ推奨するとしたら、私の好みも入りますが、
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Mailtraq4Free V2.0
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でしょう。
上記ホームページにMailtraq4Freeの解説が載っており、一部を引用すると、
"If you looking for a free,yet professional mail server for your
home network,this is an excellent choice!"
となっています。実際に使ってみると、誇張でないことが解ります。
以下に説明してありますが、メール、メーリングリスト、ニュース、FTPなど、
Frreware版はユーザーが4人までという制約があるとはいえ、正に多用途で有能です。
Mailtraqの特長
(1)完全なFreeWareである。商業版からユーザー数のみを限定したもの。
(2)性能は、ユーザー数を除いて商業版である。
(3)設計がしっかりしていて、各種設定の仕方が系統立っており、作業が楽。
(4)各サービス(プロトコル)を簡単に付け外しできる。
各サービスの起動や停止が簡単にできる。
・メール
・メーリングリスト
・ニュース :Network News Transport Protocol
・FTP: File Transfer Protocol
(5)汎用性がある
インターネットに直接接続されているかいないかに関わらず、パソコンに
インストールできる。つまり、インターネットから家庭内LANまで幅広く
運用されうる。
(6)ユーザーは4人以下という制約があるが、家庭で使うなり数人で使うな
ら、問題はない。
(有料のプロフェッショナル版は、ユーザー数はオプションで、値段でユー
ザー数が異なるようです。)
(7)管理面の融通性が高い
・コンソールを開くときにパスワードを求めるようにできる。
Options---Server---Administrationタブで
require password to modify/view databaseをonにし、
パスワードを入力すると、
アイコンからコンソールを開くときパスワードを求める。
・Windows NT/2000 のサービス(デーモン)として自動起動・停止させることも、
手動での起動・停止、期間的な起動・停止なども
Option---Server---Startup で設定が容易にできる。
Mailtraq を手動で起動させ、その後で必要に応じて、
起動は、Tools---Start Service から。
停止は、Active Connections の該当サービスをマウスでポイントし、
右ボタンを押し、Close Connectionボタンをクリック
(8)その他
Ipswitch のIMail も非常にセンスのよいメールサーバーですが、
Freeでダウンロードできるものは30日間限定評価版です。
Mailtrq4free でのメール機能の設定
ユーザー(個人)として必要なのは、例として
自分のアカウント名: taro
パスワード : taro123
サーバー名 : popcorn
です。
これで taro@popcorn としてメールのやりとりができます。
したがって、メールサーバーの設定においても、
サーバーのアドレス: 127.0.0.1 ないし localhost
エイリアスとして popcorn
ユーザーを追加する : taro
パスワードを確認 : taro123
ユーザーアカウントを作成
などとできれば、configuration は簡単です。
Mailtraq4Freeはこうした設計になっています。
Mailtrq4free での メールリングリスト機能の設定
File---New---Mailing List---Mailing List Wizard---
---Basic Mailing Listボタンon
Listタブ 例
List Name : projectx
Description: projectx ml
Maintainer : postmaster
Subscriberタブ: 配布先つまりユーザー指定
Newボタンでメンバーとなるべき一人ずつ指定(4人まで)
(例)
Full Name : Tarou Hokkai
Email Address: tarou@popcorn
Send-to Address: tarou@popcorn
Details :
Password :tarou123
これで各自のメールソフトから、
アドレスを projectx@popcor
としてメールを送れば、サーバーが他のメンバーに配信してくれる。
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*** 実験段階での注意 ***
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メールサービスは、メールサーバーが常に動いていないと本来のサービスになら
ない。しかし、実験段階や導入段階では、必要なとき、必要に応じて起動させれ
ばよい。
各種サービス(SMTP、POP3、FTP)などの付け外しは
OPtions---Services-----(Add,Move)
で行う。
サービスの起動は
(1) properties において、Enable at Startup を on にすると、起動時にon
(2) properties において、Enable at Startup を off にし
Mailtraq を起動させた後、Tools---Start Service から起動させる
メール関係のSMTPとPOP3は(1)でもよい。
FTPは(2)の方がよい。
Mailtrq4free で FTP
(1)FTPのプロトコルの追加
Options---Services---サービスマネージャ画面で、
Addボタンを用い、FTPサービスを加える。
次に、Properties ボタンを押しpropertiesを設定する。
Serviceタブ
Enable at Startup:
サーバー起動時に自動的にサービスがonにするかどうかの指定。
FTPは、メールではなく、一般ファイル(実行ファイルも入る)のやりとり
(ダウンロードやアップロード)のサービスであるから、危険も大きい。
したがって、慣れないうちはonにしない方がよい。
Mailtraq を手動で起動させ、その後で必要に応じて、
Tools---Start Service から FTPサービスを起動させればよい。
port : 21
Enable FTP Server : on
Access Controlタブ
Allow any client : on /*安全性の面で最も危険を孕んだ設定*/
もしくは、
(2)and Local Area Network : on
Severタブ
Root Directory を指定
たとえば、"C:\Program Files\Mailtraq\database\ftproot\"
(2)ユーザー関係の設定
Optins--Usersから、FTPサービスを許可するユーザをポイントし、
Propertiesタブで、Web Home Pages/FTP Directory を指定する。
たとえば、"C:\Program Files\Mailtraq\database\ftproot\"
Privilegesタブでは、File Transfer Protocol 関係許可条件事項
Allow Login(ログイン許可)
UploadModify(クライアントからサーバへのファイル転送許可)
Use he FTP Proxy(FTPプロクシーを利用)
Login to FTP/Homepage directory(FTPやホームページディレクト
リへのログイン許可)
について、該当のものをonにする。アップロードは不可が無難です。
(3)FTPのクライアントアプリケーションでの設定
各自の UserID と パスワードを用いて
アクセスします。