物理学科レーザー物理学研究室公開セミナー

テラヘルツ分光:実験室におけるイオンの分光と天文観測


  • 講 師:  天埜 堯義先生(Department of Chemistry and Department of Physics and Astronomy, University of Waterloo, Canada)
  • 題 目:  テラヘルツ分光:実験室におけるイオンの分光と天文観測
  • 日 時:  5月22日(火)13:00〜
  • 場 所:  理学部A239号室
  • 概 要:  テラヘルツ領域(サブミリ波領域、遠赤外領域)は実験室分光、天文観測両面で他の周波数領域と比べて未開拓の領域である。実験室では、最近まで、使いやすい十分高い出力を持った周波数可変光源がなかったこと、天文観測では、受信機の開発が難しいことに加えて、そもそも地球大気が、水の吸収のためこの領域は透明でないため地上からの観測は極めて狭い"窓"領域に限られていたためである。しかし、このような状況も近年変わりつつある。使い易い新たな光源も開発され、また、人工衛星、航空機を利用したサブミリ波望遠鏡計画、アタカマ砂漠に設置される大規模なサブミリ波干渉計計画もある。このような観測装置が稼動し始めると、従来は夢物語であった星間分子雲、星形成領域からの高感度高分解能サブミリ波スペクトルが得られる。そこから、天文学的、あるいは天体化学的に有用な情報を引き出すためには実験室におけるサブミリ波実験がますます重要になる。
     この講演では、星間分子雲中での重水素濃縮過程で重要な役割を果たすと考えられているH2D+、D2H+ のサブミリ波スペクトル、および HCO+ の振動励起状態での回転スペクトルの強度異常について紹介する。

この講演は、物理学教室セミナーと共同で開催されます。
連絡・問い合わせ先: 松島・森脇

2007年5月21日更新