物理学科レーザー物理学研究室公開セミナー
- 講 師: 梶田 雅稔先生(情報通信研究機構)
- 題 目: 極低温分子の実現と応用
- 日 時: 9月1日(月)16:30〜18:00
- 場 所: 総合研究棟3Fクリエーションルーム(予定)
- 概 要:
レーザー冷却が実現して以来、極低温原子の研究が大幅に進んだ。その
結果、Bose=Einstein凝縮を初めとした原子の波動としての側面が顕著
に現れる現象が観測されてきた。その一方で、遷移周波数の測定精度の
大幅な向上が時間、周波数標準技術をもたらした。極低温原子の研究が
進むと、次に極低温分子に興味が移るのは自然な流れである。
しかし分子はレーザー冷却が困難であるために、極低温分子の研究が行
われるようになったのはここ10年くらいのことである。
本公演では、極低温分子をどのように得てきたかをまず解説する。それには
(1) レーザー冷却された原子を結合させて運動エネルギーが小さな分子
を生成する、
(2) 分子を減速させながら電場または磁場トラップに導入す
る、の2通りの流れがある。
それぞれの方法には様々な問題点があるが、今回はトラップされた分子
を蒸発冷却、またはレーザー冷却を行った原子との共同冷却を行ったと
きに重要な役目を果たす衝突について議論する。
最後に、分子の振動遷移周波数の精密計測によって陽子と電子の質量比
の変化を観測する方法にも触れる。
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