微少半導体ブロックの自己整合配置技術の研究

はじめに

本研究は多数のミクロンオーダーの半導体デバイスブロックを他の基板上の指定された位置に配置する技術を実現しようと言うものです。これにより、レーザ等の光デバイスや、高電子移動度トランジスタ、共鳴トンネルダイオードなどの超高速電子デバイスとSi超LSIの集積化が可能になるだけでなく、ガラスやプラスチック等にも高性能な半導体素子を集積することが可能になります。

自己整合配置技術

具体的には、まずミクロンオーダーの微小デバイスブロックを作製、元基板から切り離し、これを液体中でターゲット基板上に散布することにより、統計的に配置する技術を検討しています。ターゲット基板にはデバイスブロックに適合した加工を施し、選択的にデバイスブロックが配置されるようにします。


Fluidic Self-Assembly法の概念図

本研究の特長

従来、この種の研究は主に結晶成長を使ってなされてきました。しかし、異種基板上への結晶成長には晶系の違いや、格子定数、熱膨張係数の違いなど多くの問題があります。本研究の特色は半導体微小ブロックを格子整合した最適な基板上で成長後、切り離し、それを加工したターゲット基板上に配置することにあります。

この方法を使えば、様々なデバイスを様々な基板に集積化できるようになります。基板は結晶である必要もないため、ガラスやプラスチックへの集積化も可能です。このため、最適な材料で作られた最適なデバイスを最適な基板に集積化することが可能となります。材料の制約を考える必要がありません。また、一枚の基板から非常に多数のブロックを作ることができますし、基板の再利用も可能なため、本技術はたいへん経済的です。

実験結果

基板傾斜角度や、加える音波振動条件等を検討し、現在、直径50μmの円盤形ブロックを使った実験で約95%のブロックが正しく配置できるようになったところです。以下に実際に実験を行った時の様子をmpeg形式のMovieにしたものをおきます。ちょっと重いですがぜひご覧になってみて下さい。


*参考文献:H. Yeh and J. Smith, IEEE Photon. Tech. Lett., Vol. 6, p. 706, 1994
極微電子工学講座