Fourier 級数:複素 Fourier 級数の準備:オイラーの公式

Fourier 級数を複素表示する準備として、三角関数と指数関数とを結び付けるオイラーの公式について述べる。

オイラーの公式

x を実数とするとき、純虚数 ix の指数関数は次のように表される。(i は虚数単位)

証明(のようなもの)

関数 et のテーラー級数は、

である。この式が t が複素数の場合にも成立すると仮定し、t=ix を形式的に代入すると、

となる。ここで、cos x と sin x のテーラー級数

を思い出すと、上式をまとめて、

を得る。


指数定理が、複素数の場合にも成立すると仮定すると、複素数 z = u + iv について、以下の式が得られる。

また、オイラーの公式の応用として、以下の式が得られる。

最後の2式は、複素数に対しても cos, sin を定義できることを意味している。


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