2変数関数のグラフ


2変数関数 \(\displaystyle z = f(x,y) \) が与えられたとき, 集合 \(\displaystyle \{ (x,y,z) : z = f(x,y) \} \) のことを 関数 \(\displaystyle f \) の グラフという。

また,定数 \(\displaystyle k \) に対して,集合 \(\displaystyle \{ (x,y) : f(x,y) = k \} \) のことを, この関数 \(\displaystyle f \) の(高さ \(\displaystyle k \) の) 等高線という。

2変数関数のグラフは,地表面を表す図形とみると分かりやすい であろう。つまり,東経 \(\displaystyle x \) 度・北緯 \(\displaystyle y \) 度 における標高が \(\displaystyle z = f(x,y) \) メートルであるような地形の 表面を表す図形が,関数 \(\displaystyle z = f(x,y) \) のグラフである。
このように見なすと,等高線は,まさに「地図の等高線」と同じ意味を持って いることになる。

ここでは,いろいろな関数のグラフと等高線を見てみよう。

曲面が関数のグラフを表し,その下の平面が \(\displaystyle xy \) 平面を表している。 また,\(\displaystyle xy \) 平面上の数字付きの曲線は,それぞれの数字を高さに もつような等高線である。


\(\displaystyle z = f(x,y) = x^2+y^2 \)


\(\displaystyle z = f(x,y) = x^2-y^2 \)

このような曲面は,馬の鞍のような形をしている ことから鞍面(あんめん) と呼ばれる。


\(\displaystyle z = f(x,y) = \frac{x^2}{x^2+y^2} \)

原点の近くで,グラフがなくなっているように見えるのは,このグラフを 書くのに使ったソフトウエアの都合である。本当は,原点以外のすべての点 においてグラフは定義されている。
等高線が原点を通る直線になっていることに注意 してほしい。