research

1.生理活性物質を高度に識別できる金属錯体試薬の合成
fig1

 例えば、生体内酸化還元酵素系で重要な役割をもつ還元型グルタチオンのみを選択的に認識できる五配位三角両錐型Pd(II)錯体を合成しました。


2.重金属、貴金属を分離、濃縮、同定、定量できる高分子錯体の開発
fig2
 例えば、有機小分子は透過し、重金属あるいは貴金属イオンが硫黄架橋することによって、その金属イオンに特有の強度の強いCDスペクトルを示すペプチド架橋錯体ポリマーを合成しようとしています。


3.空気中でも安定に再生・再利用できる金属錯体触媒の開発
fig31
 例えば、C-Cカップリング反応に対し、Pd(0)に匹敵する触媒活性を有するホスフィンスルフィドPd(II)錯体を合成しました。

fig32

 また、空気中で何回も再利用できる、ホスフィンスルフィドPd(0)ポリマー固体錯体も開発しました。


4.新規触媒反応の開発

fig4

 例えば、ホスフィンオキシドをホスフィンスルフィドに、ホスフィンスルフィドをホスフィンに変換できる触媒反応を見出しました。この反応を用いると、酸化されたホスフィンを容易にホスフィンに再生することができます。


5.熱力学的性質や新規反応機構の解明

fig5
 これまで、錯体の安定性に及ぼすd電子反発の寄与、キレート効果の本質、新しい錯体の反応機構などを解明してきました。現在、配位ホスフィンの硫黄化反応機構を検討しています。





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