
生体物質化学研究室は、生化学的、生物物理学的手法を用いて、生体物質の性質を明らかにしていくことを目標にしています。また、生体分子間相互作用解析などの物性解析に向けた新しい手法の開発にも取り組んでいきます。基礎科学から得られた知見をもとに工業的に有用なものづくりへの応用につなげていきます。
(研究内容)生体内で働く多くのタンパク質は、他のタンパク質や生体高分子と分子間相互作用をすることで、様々な反応の調節や情報の伝達などを実現しています。単独のタンパク質の性質を調べることは大変重要ですが、それだけでは本来の役割や機能がなかなか見えてきません。また、相互作用には、強い・弱いなどのくっつきやすさの違いがあります。どのような相手とどの程度の力で相互作用するのかを知ることが、タンパク質の本来の役割を理解するために極めて重要な意味を持ちます。
当研究室では、タンパク質工学手法を用いて、タンパク質‐生体高分子相互作用に関わる研究に取り組みます。分子シャペロンの基質認識や、変性タンパク質が形成するアミロイド、タンパク質フォールディング管理機構に関する研究を行っております。