A3202> 二酸化チタン分離
二酸化チタン光触媒分解法による水処理の際,二酸化チタン微粒子を水溶液に懸濁させて用いると,分解効率もよく装置もsimpleなものにすることができるのですが,処理後,懸濁粒子の分離が困難であり,これが実用化を妨げる1つの要因となっていました。我々は,二酸化チタン微粒子は水処理に広く用いられているポリ塩化アルミニウム(PAC)を用いて凝集させることにより分離可能であり(Fig. 1),分離後の二酸化チタンも若干の処理を施すことにより再利用可能であることを明らかにしました。現在,この原理をもとにさらに研究を重ね,長谷川研究室と共同で二酸化チタン懸濁系による水質汚濁物質の連続処理装置を開発しています。
【関連研究】
B2102> 二酸化チタン懸濁形排水連続処理装置
Fig.1 無機凝集剤による二酸化チタン微粒子の凝集沈殿分離
【関連論文】
◇ Kiyoshi Hasegawa, Tomonori Ito, Wakako Nakamura, Machi Nagai, and Shigehiro Kagaya, Chem. Lett., 32(7), 596-597 (2003).
◇ Kiyoshi Hasegawa, Tomonori Ito, Miyoko Maeda, and Shigehiro Kagaya, Chem. Lett., 2001(9), 890-891.
◇ Shigehiro Kagaya, Kazuhiro Shimizu, Ryuzo Arai, and Kiyoshi Hasegawa, Water Res., 33(7), 1753-1755(1999).