いじめやトラブルはその都度、担任の先生に報告していました。先生はいじめた方を注意してくれたのですが、私に対しては何も言いませんでした。このことで、私は自分が悪くない、悪いのは相手の方だという気持ちが強くなっていきました。ますます私の行動はエスカレートし、状況はどんどん悪くなる一方でした。
ひょっとすると、私は周囲の人から注意をされていたのかもしれません。でも、「ちゃんとしなさい」とか、「相手の嫌がることを言ってはいけません」と言われても、「ちゃんと」というのはどういうことか、「相手の嫌がること」とはどんなことかがわからないので、自分がなぜ攻撃されるのか、自分が何をどう直せばよいのかがわからないままだったと思います。
このようなことが何度も起きると、徐々に周囲の人たちは私から遠ざかり、いじめの対象にすることもあったと思います。私は自分の言動が相手にどのような影響を与えるのか想像することができなかったので、なぜ周囲の人たちにとけ込めないのか、自分では気をつけているつもりなのになぜ浮いてしまうんだろう?なぜ仲間はずれになるんだろう?と不思議な気持ちでいっぱいでした。
家庭でもうまくいくことが少なく、親としては育てるのが大変だったと思いますが、時には暴力的なしつけをされたり、訳もわからず鍵のかかる部屋に閉じこめられたこともありました。今思うと、いたずらをしたり何度言ってもいうことを聞かなかったからだと思うのですが、当時は訳がわからないままだったので非常に辛い思いをしました。
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