Si(111)清浄表面でのホモエピタキシャル成長機構


Si(111)清浄表面での7×7DAS構造の形成機構で触れたように、超高真空中(真空度:1×10 -10 Torr)での、Si(111)清浄表面では、7×7 DAS 構造が観察される。

次に、この構造上でのホモエピタキシャル成長を考える。この表面に、Si原子を蒸着した場合、そのまま原子が乗っただけでは表面の構造が結晶内部に残ってしまい「結晶成長」成長したことにはならない。すなわち、この表面でのホモエピタキシャル成長には、7×7DAS構造の解消が必要となる。


積層欠陥の解消

7x7DAS構造は、表面第一層のみの構造である(上図左)。この構造の上に、原子層が成長するためには、7x7DAS構造のうちの積層欠陥の入ったFの解消が必要となる。このホモエピタキシャル成長の場合に「Fをどのように形成するか」を解明するため、走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて、ホモエピタキシャル成長の様子を"その場"観察した。

これらの研究成果は、学術雑誌に公表している。【原著論文】30, 54


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