f(x,y)
とその等高線、偏微分、合成関数の偏微分、テイラーの定理、関数の極値、有理型関数の積分、1階の微分方程式、2階線形微分方程式、定積分、広義の定積分、2重積分、体積、曲面積f(x)
の微分と積分に関する基礎事項と高等学校では取り扱わなかった項目(逆三角関数とその微分、不定形の極限値、有理型関数の不定積分、広義積分等)を取り上げる。さらに、2変数関数f(x,y)
を中心とする多変数関数の偏微分と重積分に関する基礎概念とその基礎的事項を考察する。f(x,y)
の偏微分と重積分に関する基礎概念を理解する。特に、2変数関数の幾何学的考察を通して、偏微分、合成関数の偏微分、極値、2重積分の基本的概念を理解すると共にその計算法を身につける。
回 |
主題と位置付け |
学習方法と内容 |
備考 |
1 |
1変数関数、逆三角関数 |
関数f(x)、逆関数、指数関数、対数関数、分数関数、無理関数、三角関数、逆三角関数について考える。関数の定義域、値域、グラフの概形等を考える。 |
教科書 第3章 |
2 |
1変数関数の極限と微分 |
1変数関数f(x)の極限と微分を考える。極限と微分の諸公式、微分の諸性質について考察する。 |
教科書 第4章、5章(p.53まで) |
3 |
1変数関数の微分 |
n次の導関数, ライプニッツの公式、平均値の定理、不定形の極限値について考察する。 |
教科書 第5章 |
4 |
2変数関数とその微分 |
2変数関数f(x,y)とそのグラフと偏微分について考える。偏微分の意味とその幾何学的考察を行う。 |
教科書 第6章、第7章(p.75 まで) |
5 |
合成関数の偏微分 |
変数変換とその幾何学的考察を行い、合成関数の偏微分について考える。 |
教科書 第7章(p.75以下) |
6 |
テイラーの定理と関数の近似式 |
1変数関数f(x)、2変数関数f(x,y)を「多項式で近似する」ことと「べき級数展開」を考える。近似式の意味することを考える。 |
教科書 第8章 |
7 |
関数の極値 |
関数f(x),f(x,y)の極値について考える。極値の幾何学的考察と極値の判定法を考える。陰関数の極値について考える。 |
教科書 第9章 |
8 |
不定積分 |
不定積分とその諸公式を考える。また、高校で取り扱わなかった有理型関数の不定積分を考える。 |
教科書 第10章 |
9 |
定積分 |
定積分の意味と広義の定積分を考える。微分積分学の基本定理を理解し、定積分の計算法を練習する。 |
教科書 第11章 |
10 |
簡単な微分方程式 |
自然現象の数学モデルの微分方程式を導出し、変数分離型、同次型、1階線形微分方程式とその解法について考える。 |
教科書 第13章 |
11 |
2階線形微分方程式 |
2階線形微分方程式の解法について考える。 |
教科書 第13章 |
12 |
2重積分とその計算 |
2重積分の概念を理解し、重積分の幾何学的考察をう。累次積分による重積分の計算を考える。積分区域を正しく図示する。 |
教科書 第12章 |
13 |
2重積分の計算(変数変換) |
変数変換による2重、3重積分の計算法を考察する。1変数の置換積分法が2重,3重積分の計算法ではどうなるかを考える。 |
教科書 第12章 |
14 |
2重積分の応用 |
2重積分の広義積分について考える。定積分 |
教科書 第12章 |
15 |
2重積分 |
2重積分の応用を考える。体積の計算と曲面積の計算を行う。 |
教科書 第12章 |
回 |
主題と位置付け(担当) |
学習方法と内容 |
1 |
オリエンテーション |
・オリエンテーション |
2 |
基本操作(2) |
・ウィンドウとファイルシステム |
3 |
基本的な編集 |
・文書の作成・保存・編集・印刷 |
4 |
インターネット(1) |
・インターネットの概要の理解 |
5 |
インターネット(2) |
・インターネットの問題点、危険性、マナー |
6〜8 |
統合型ソフトウエア(1): |
・統合型ソフトウエアの意味 |
9 |
統合型ソフトウエア(2): |
・表計算とは? |
10 |
統合型ソフトウエア(3): |
・グラフィクスの種類とその使い分け |
11 |
プレゼンテーション(1) |
・コンピューターを用いたプレゼンテーション |
12 |
プレゼンテーション(2) |
・前回作成した資料を用いた発表会 |
13 |
データベース(1) |
・データベースのデータ構造:レコードとフィールド |
14 |
データベース(2) |
・具体的なデータを用いた、データベースの構築 |
15 |
まとめと発展 |
・これまでの総括、および発展的話題 |
回 |
主題と位置付け |
学習方法と内容 |
1 |
集合と写像(1) |
抽象的な思考の原点として、最も基礎的な概念である、集合とその間の写像について学習する。 |
2 |
集合と写像(2) |
写像の単射性・全射性などについて学習する。 |
3 |
群 |
加減乗除を抽象化したものとして演算を定義し、群について学習する。 |
4 |
線型空間・部分空間 |
線型空間およびその部分空間を定義し、その基本的な性質について学習する。 |
5 |
線型写像 |
線型写像を定義し、その基本的な性質について学習する。 |
6 |
数ベクトル空間・行列 |
最も具体的な線型空間である数ベクトル空間について学習する。また、行列を定義し、その演算について学習する。 |
7 |
線型独立性・線型空間の基底・次元 |
ベクトルの線型独立性、線型空間の基底および次元について学習する。 |
8 |
線型写像と行列 |
線型写像と行列との対応について学習する。 |
9 |
線型写像の階数 |
線型写像の階数とその性質について学習する。 |
10 |
行列の基本変形と階数 |
行列の階数を基本変形を用いて計算する方法について学習する。 |
11 |
逆行列 |
逆行列の性質や、基本変形を用いた逆行列の求め方について学習する。 |
12 |
連立一次方程式の解法 |
連立一次方程式を基本変形を用いて解く方法について学習する。 |
13 |
行列式 |
行列式を公理的に定義し、その性質を学ぶ。また、3次の行列式を具体的に書き下してみる。 |
14 |
固有値・固有ベクトル |
固有値と固有ベクトルを定義し、その意味を理解する。また、具体的な求め方を学習する。 |
15 |
行列の対角化 |
行列の対角化の意味と方法を学習する。 |
デヴィウッド・バージェス,モラグ・ボリー著 垣田高夫,大町比作栄訳 「微分方程式で数学モデルを作ろう」 日本評論社
回 |
主題と位置付け(担当) |
学習方法と内容 |
1 |
微分方程式で表される数学モデルについて(南部) |
人口問題の数学モデルとしての微分方程式を導く.成長現象と減衰現象に対応する微分方程式を導き,その解からモデルの妥当性を調べる. |
2 |
変数分離型微分方程式について(南部) |
変数分離型を導くいくつかの数学モデルを取り上げる.刺激に対する反応,抑制された成長モデル等の微分方程式を導き,それを分析する. |
3 |
1階線形微分方程式について(南部) |
線形1階微分方程式を導くいくつかの数学モデルを取り上げる.美術品の贋作問題を微分方程式を用いて解決する. |
4 |
2階の微分方程式について(南部) |
線形2階微分方程式を導くいくつかの数学モデルを取り上げる.定数係数の線形2階微分方程式の解を求め,その解の性質を調べる. |
5 |
微分方程式の解の存在定理と一意性について(南部) |
1階の微分方程式の解の存在定理と解の一意性に関する定理を取り上げる.定理の証明の概要と定理の意味を説明する. |
6 |
Fourier解析(Fourier級数)(笹野) |
任意の滑らかな周期関数がFourier級数で表すことができること(Fourierの定理)を説明する. |
7 |
Fourier解析(Fourier級数)(笹野) |
Fourier級数の性質について説明する. |
8 |
Fourier 解析(Fourier積分)(笹野) |
三角関数の複素数表示を説明したあと,Fourier級数を周期のない関数に拡大する(Fourier変換). |
9 |
Fourier解析(Fourier積分)(笹野) |
Fourier変換の性質について説明する. |
10 |
Fourier解析(Laplace変換)(笹野) |
Laplace変換を定義し,この性質を説明する.Laplace変換を使うことで線形常微分方程式が形式的に解けることを説明する. |
11 |
偏微分方程式(拡散方程式)(宮下) |
熱伝導について考える.連続の方程式,Fickの法則を説明した後,偏微分方程式の1つである拡散方程式を導く.この形の方程式が物質の拡散も記述できることを説明する. |
12 |
偏微分方程式(拡散方程式)(宮下) |
簡単な系について拡散方程式を解く方法を説明する.その解により温度分布が時間とともにどのように変わっていくかを調べる.拡散定数の意味について考える. |
13 |
偏微分方程式(波動方程式)(宮下) |
弦の振動をモデルとし,質点の運動方程式から波動方程式を導く.波動方程式の解の性質を説明した後,初期条件と境界条件を使って解を求める.Fourier解析の知識を使ってスペクトルについて説明する. |
14 |
変分法とはなにか(宮下) |
「自然は無駄をきらう」という「信念」のもとに,美しい自然法則が導かれる.フェルマーの原理を例に変分法について説明し,Euler-Lagrangeの方程式を求める. |
15 |
変分法の応用(宮下) |
Euler-Lagrangeの方程式を使って最速降下曲線,最小回転面の問題を紹介する.最後にLagrangeの運動方程式について説明し,解析力学の入門とする. |
回 |
主題と位置付け |
学習方法と内容 |
1 |
資料の整理 |
実験あるいは観測などにより得られる資料(デ−タ)の整理について述べる.デ−タの分布状態を表現する測定値(代表値,散布度,標本相関係数)について考える。 |
2 |
確率とその性質 |
「確率の定義」を述べる.そして確率の種々の基本的性質,条件付き確率とベイズの定理について考察する。 |
3 |
確率変数と確率分布 |
確率変数、確率分布、確率変数の平均と分散について考える。 |
4 |
基本的な確率分布 |
基本的な確率分布(二項分布,ポアソン分布,一様分布,指数分布,正規分布等)について考える。 |
5 |
多次元確率分布 |
多次元確率分布(2次元確率分布,多次元確率分布)と確率変数の独立性について考察する。 |
6 |
標本分布 |
母集団から抽出された標本デ−タから得られる「標本平均がどのような分布をするか」について考える。また中心極限定理と二項分布の正規近似について考察する。 |
7 |
標本分布 |
正規母集団から抽出された標本から得られる「標本平均,標本分散がどのような分布をするか」について考察する。χ2分布,t分布,F分布について考える。 |
8 |
点推定 |
母集団から抽出した無作為標本から得られる「標本平均や標本分散」から母集団分布を特徴づける母平均,母分散を点推定することを考察する。 |
9 |
区間推定 |
母集団から抽出した無作為標本から得られる「標本平均や標本分散」から母集団分布を特徴づける母平均,母分散をある信頼度をもって区間推定することを考察する。 |
10 |
統計的仮説検定 |
母集団に対して設定された仮説が採択されるか,棄却されるかを母集団から抽出したる標本デ−タから判断する統計的仮説検定について考察する。 |
11 |
母平均,母分散、母比率の検定 |
「標本平均や標本分散」や「標本比率」から母集団の母平均の検定,母分散の検定や母比率の検定について考察する。 |
12 |
母平均の差,等分散の検定 |
2つの正規母集団からの二組の「標本平均と標本分散」から2つの正規母集団の母平均の差の検定,等分散の検定について考察する。 |
13 |
適合度の検定 |
母集団がどのような分布をしているかの検定について考察する. |
14 |
独立性の検定 |
性質Aと性質Bが独立かについてその分割表からその独立性を考察する。 |
15 |
予備と総括 |