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2018とやま塾in ASAHI

2018/10/19(金)

2018とやま塾in ASAHI

開催日:平成30年10月26日(水)~28日(金)


学生が朝日町の課題を理解し、地域の人と解決策を探る「とやま塾in ASAHI」は9月26日から3日間の日程で、同町のほたる交流館などで行われた。富山大、富山県立大、富山国際大の学生18人がヒスイで知られる宮崎海岸や、バタバタ茶伝承館などを巡り、地域の産業や観光資源、地域おこし協力隊の活動などに理解を深めた。



初日の26日は、朝日町地域振興課の水野真也課長、商工観光課の折谷政明主幹、企画調整課の寺崎壮係長が「朝日町の特徴や課題」と題して講演した。開塾に際し、富山大の鈴木基史理事・副学長が挨拶、学生たちは自己紹介し、グループに分かれて地域課題を検討した。夕食会には、笹原靖直朝日町長や、富山大の遠藤学長,富山県立大の石塚学長,富山国際大の中島学長も参加した。


2日目となった27日は、町内のさまざまな場所へ足を運んだ。移住定住拠点施設の「こすぎ家」を見学、なないろKANで陶芸体験をし、昼食には郷土料理のたら汁を食べた。その後、蛭谷(びるだん)地区にあるバタバタ茶伝承館に行き、茶筅(ちゃせん)で茶を泡立てて飲む「バタバタ茶」を体験。独特の風味を楽しんだ。


バタバタ茶

朝日町商工会・同町観光協会統括参与の平木利明さんは「茶筅は『夫婦茶筅』といって、二つがくっついたものを使う。茶葉は『黒茶』という発酵茶。富山県内で唯一の生産者だった方から、伝統継承のために製造方法を習った。「何杯でも飲むことができるお茶です」とバタバタ茶について解説した。
 富山国際大子ども育成学部の男子学生は「バタバタと茶を泡立てる動きが楽しい。少し苦みがあるけれど、おいしい」と感想を述べた。

続いて、グリーンツーリズムとやま理事長・長崎喜一さんが主宰する「夢創塾」で、宮崎海岸から持ってきた海水を熱して塩作りを体験。地域おこし協力隊の小松裕亮さんの指導で、学生は砂などを除いた海水を煮詰め、水分を切ってから塩を布に包んでつるし、にがりを除く作業を行った。手作りのなめこ汁も味わった。


塩づくり

富山県立大工学部の男子学生は「自分は長野県の出身で地元は自然が豊かだが、地元の方と交流する機会やイベントはなかったので、参加していろんな発見をできたことは良かった」と話した。


なめこ汁づくり

続いて朝日町への移住者で地域おこし協力隊の服部彩子さん、横山理恵さん、浦部竣一さん、中山賢伸さんの話を聞いた。服部さんと横山さんはそれぞれ夫婦で移住しており、「朝日町で生涯を終えたいと思っている」と話すほど、充実した日々を送っている。浦部さんはダンスを通じた地域おこしの活動を紹介。中山さんはUターン者ならではの思いを語った。


夕食会では地域おこし協力隊の4人や、地域住民を交えて歓談、それぞれがテーマとする町の課題について情報を収集した。


最終日はグループワークとして,「地域課題解決策の探求」をテーマに意見を取りまとめ,地域おこし隊のメンバーや地域の人を前にプレゼンテーション。閉塾式では学生に修了証を授与した。