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第2期 TOYAMA採用イノベーションスクール修了式

2020/03/05(木)
第2期 TOYAMA採用イノベーションスクール修了式

開催日時:令和元年12月20日(金)14:00〜17:00
開催場所:富山県民会館611号室

8月8日から6回に渡って開催した「第2期TOYAMA 採用イノベーションスクール」。その修了式が12月20 日、富山市の県民会館で行われ、2019年度のスクール生がこれまでの学びについて振り返りました。今期は13社の担当者が受講しており、ポスターセッションを通じてそれぞれの採用戦略について情報交換しました。

冒頭、富山大学・齋藤滋学長が「この取り組みをもっと充実させ、ほかの企業への波及を願う」と挨拶しました。
 引き続き来賓を代表して、財務省北陸財務局富山財務事務所・千崎誠一所長が「東京圏への人材流出が続いている。県全体での人材確保と育成が必要になる」と述べ、厚生労働省富山労働局・佐藤靖夫局長は「自社の強みや力を県内外へ発信してほしい」と挨拶しました。 
富山大学齋藤学長 財務省北陸財務局富山財務事務所千崎所長 厚生労働省富山労働局佐藤局長


富山県商工労働部労働政策課の橋本桂芳雇用促進班長、事務局を担当する北陸コンピュータ・サービスの合田郁夫さん、富山大学地域連携推進機構地域連携戦略室COC+統括コーディネーターの尾山真特命准教授が、実施した内容について報告。1期は10社の担当者が受講し、6社で採用数が増えたことなどを紹介しました。



続いて、講師を務めた神戸大学大学院経営学研究科・服部泰宏准教授のコメントが紹介されました。主な内容は次のとおりです。
服部泰宏准教授からのコメント
・優秀な人材を採用しようとする場合、「特別扱い」も大切。海外ではすでに、ほかの社員
 とは異なるルートから採用するケースがある。その場合、結果も求める。平等性は求めな
 い。
・求職者への視点があまりなかった。学生をあらためて調査することで見えてくることもあ
 るのではないか。
・昨今の学生は、組織への従属度は薄い。「どんな経験を積ませてくれるか」で就職先を決
 める傾向が顕著である。


塾生たちはスクールでの学びや感想を発表した後、ポスターセッションで意見を述べ合いました。
塾生たちの感想コメント
・ガイダンスにまで学生が来てもらえなくても、一方的でない対応をしていきたい。会社を
 知ってもらうことも重要だが、まずは悩みを聞くことが大切。
・チラシをきっかけに人脈や知識、学生の声まで聞けて充実した1年だった。
・採用戦略より、組織のありようまで変える必要があると気づいた。
・あてもなくやっていた採用活動に、「戦略」ができた。
・学生と当社のマッチング度を高め、「幸せな採用」へつなげたい。
・「会社が変わった」という“明らかな手応え”があった。
・「学生のモヤモヤ」を聴き取っていくことをスタートとすると効果的だろう。
・「うちに入っていただく」という低姿勢でもなく、もちろん「採ってやる」という上から
 目線でもなく、新しい学生との向き合い方が分かった。



ポスターセッションの様子






最後に、富山大学・武山良三理事がスクール生全員へ修了証を手渡し、「通常業務以外に学ぶ機会を持たれたこと、大変だったと思う。学生に何かを伝えるためには、具体性と普遍性が必要。皆さんの熱量が採用を変えていくと信じている」とエールをおくり、閉会しました。
富山大学 武山理事