研究内容
活性金属グループ
マグネシウム合金の研究では、自動車の動力系統へ利用されるために求められる「耐熱性」に着目しています。現在、実用されているAZおよびAM系のマグネシウム合金では自動車の動力系統に要求される耐熱性が得られていません。そこで私たちはより高い耐熱性を有するマグネシウム合金の開発に力を注いでいます。
Al-Li合金といった活性で鋳造が難しい合金の研究も行っており、Al-Li合金ではより安価な鋳造法の研究を行っています。
マグネシウム合金の鋳造
可傾式鋳造機
鋳造・凝固グループ
主にアルミニウム合金の研究を行っており、Al-Si-Mg合金, Al-Mg-Si合金などの広く鋳造材料として使われている合金の研究を行っています。凝固過程や凝固組織を研究することでその合金の改良を目的としています。任意の温度で組織凍結を行うことが可能な擬平衡装置を用いて晶出過程の調査や,凝固時に鋳物が割れる鋳造割れをIビーム鋳造により調査しています。
擬平衡装置
Iビーム鋳物
Al-6%Mg-3%Siの組織写真
来年度から導入されるダイカストマシン
熱処理グループ
金属は鋳造後に適切な温度で保持することで、硬さや伸び等の機械的性質を向上させることができます。Al合金やMg合金は、自動車の車体部品等に使用されており、それら部品の熱処理における影響が検討されています。現在、我々の研究グループでは、工業的に最も実用されているAl合金ならびにMgダイカスト材の熱処理(T5処理・T6処理)について研究しています。
ビッカース硬度計
人工時効の際に用いるオイルバス
T6処理したAl-10%Si-0.3%Mg系合金のTEM観察結果