研究内容
- 省エネルギー・高性能型熱交換システムの開発
- 流路内において各種伝熱促進技術による流動及び伝熱特性から熱交換器の性能評価を行ない省エネルギー、省資源の観点からその高効率化並びにコンパクト化を図ります。また、エネルギーの有効利用の観点から物質移動を含む伝熱をシスティマティックに捉えてトータル的に熱交換システムの高性能化を検討しその開発を行ないます。
- 凝固・晶析プロセスにおける移動現象
- 新素材、電子デバイスの製造に欠かせない結晶成長と関連して多成分系の凝固現象の解明が必要です。水溶液の凝固・晶析プロセスを対象に溶液側の流れと温度場、濃度場の一部の観察を行ない、移動現象論的に結晶形状と液相側の挙動との関係を調べます。
- 自然対流
- 融液から固形材料を製造する場合には必ず自然対流が発生して材料の生成条件や性質に重大な影響を及ぼします。そのため、自然対流下で起こる熱・物質移動の解明が重要です。現在は熱浮力と溶質浮力の相互作用が形成する特異な二重拡散対流を対象に様々なアプローチからそのメカニズムの解明を行なっています。
- 数値移動現象
- 最近コンピュータの発達に伴い数値解析を柱とする新しい移動現象論が展開しつつあります。本講座でも有限要素法や差分法を駆使して乱流促進体による伝熱促進技術の開発や晶析プロセス中の自然対流に伴う熱物質移動解析などを行なっています。
- 乾燥工学
- 乾燥操作の対象となる材料に含まれる液体は通常複数の成分からなっていますが、これまでに行なわれてきた乾燥の研究のほとんどは水のような単一成分を含む材料を対象としています。そこで多成分溶液を含有する多孔質材料や複数の溶媒を含む高分子溶液の乾燥を対象に、乾燥機構の解明や乾燥速度曲線推算法の開発を目的として研究を進めています。
- レーザを用いた新可視化計測
- 液相濃度分布が諸量の移動を支配する現象の実験的解明には正確な濃度分布計測が不可欠であります。しかしそれを非接触で行える有効なシステムは現存しません。そこで本講座では従来別個に用いられる2種のレーザ計測技術を組み合わせた新液相濃度場計測法を提案し、実用化へ向けた検討を行っています。
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