
プロジェクト概要
都市の規模にかかわらず、日本の地方社会が現在、抱える様々な問題はアジア共通の課題です。
なかでも、特に「地方」が抱える深刻な問題として少子高齢化、過疎化と人口の流出、第一次産業の衰退、低成長と不安定な
雇用、環境問題を含む持続不可能な社会があげられます。さらに多文化共生、女性の社会参画の軋轢などの課題が浮上している。それゆえ、地方国立大学が果たすべき任務として、
①東アジア地域(韓国、中国、極東ロシア、台湾等)の協定校と協同して、グローバル化による「地方」社会が抱える諸問題に
対応した「共生」課題についての認識を共有、②大学院生および若手・次世代研究者らが緊密に教育研究交流する共同プログラムを確立することを目指します。
富山大学は、「共生社会」を実現するための課題・連繋の認識を対岸地域との大学との間で共有し、とりわけ韓国、中国、極東ロシア、
台湾等の協定校と本学大学院修士課程生および若手研究者らが緊密に教育研究交流する体制づくりを目指します。国境を越えたマルチラテラルな連繋・協力体制により、地方の視点から地球規模問題群に積極的に
コミットメントします。

CEAKSⅠ: 『東アジア「共生」学創成の学際的融合研究』(フェーズ1:2010-2012年度)
― 共に生き、共に学ぶ 、共生課題の探求を目指して―
富山大学は人文社会芸術系大学院の拡充を目指してきましたが、2010年度から三か年計画で学部・研究科横断的な40人の研究者からなる研究プロジェクトのCEAKSを発足させました。この学術研究事業では、21世紀のアジアにおける、あるべき新しい社会の創造に向けて、「共生」と「アジア」という二つのキーワードを軸に据えて国内外の大学研究機関と共同研究に取り組んでまいりました。「共生学」「世界危機下の経済」「環境」「社会的弱者との共生」などの4つのチームと6つの研究グループでプロジェクトを構成し、ワークショップや国際シンポジムを展開し、未来への期待を実現するために努力してまいりました。この間の研究成果の一部については、本HPの「研究成果」をご覧ください。