富山大学 都市デザイン学部 地球システム科学科 助教の沢田 輝 研究室のウェブサイトです!鉱物や岩石の研究室です
研究室の展望 Vision of our Lab.
当研究室の展望(=ビジョン)は「これまでの人がやってない鉱物・岩石の研究手法の開拓」と「これまで人にあまり見られてなかった鉱物・岩石の発見、記載、分析」を合わせて、「人類の地質現象の解読可能性の拡大に貢献」することです。当研究室は鉱物学の研究室ということになっていますが、鉱物学だけでなく、地質学、岩石学、地球化学、年代学、資源地質学などといった隣接分野との融合的な研究を行っています。 地球を含む岩石惑星の大半は鉱物からなるので、”鉱物学”の枠で扱える範囲はとても広大です。 内部で熱組成対流の起きている岩石惑星は、時間と共に均一な物質の塊になってしまうように思えますが、 現実には地球史や宇宙史を通じて鉱物組合せから地帯構造まで大小至るところで複雑さが増してきた様子が地質記録に観察されます。 逆に言えば、複雑な地質記録こそ過去の地球や惑星の活動の証拠です。 特に、特定の元素や鉱物種の分別と濃集は惑星活動の解読に重要なものの1つです。さらにその中でも経済的に有益なものが”鉱床”や”地下資源”と扱われます。
元素や鉱物の分別と濃集がどのような地質条件下で起きるのか、あるいはどのような影響を他の地質記録や表層環境に及ぼすのか、その特殊性と一般性を考えることで地球史を解読し、将来の地球や社会の変化に活用することを目指しています。
とはいえ、実のところ、世界中の色々な大学や研究室において、上記とほぼ同じような研究主題を持って研究が行われています。対象とする地域や研究目標などに違いはありますが、「野外調査、試料採集、室内分析」といった一連のルーチンを行っていることに変わりはありません。多くの研究者が協力して多数のデータを出すことは重要ですが、そればかりでは研究分野の進歩は滞り、また独自性の低いルーチン作業のような研究に収縮し、終には我が国の研究が海外から取り残されることにまで繋がります。
このような研究状況で、当研究が分野そして我が国の研究に対してどのような貢献ができるのかを考えた末に、冒頭に掲げた研究ビジョンを設定するに至りました。当研究室は決して大きな研究室ではない、地方国立大学の研究室です。「研究手法の開拓」というと、最先端の分析機器の開発のことと思われることが多いですが、それだけではなく、試料採集から分析に至るまでの様々な作業の改善も含まれています。時として、アナログな工夫や、脳筋のような根性が必要とされることもあります。一方で、当分野では、最先端の機器を使うでも、脳筋で突破するのでも、その価値のある研究対象を広大な野外から採集してくることが大事です。「これまで人にあまり見られてなかった鉱物・岩石」といっても、単にレアな石、マニアックな石というだけでは研究対象としての価値には繋がりません。自然界には未だに大量の謎の石がある中で、何が本質的に地球や惑星の理解につながるのか、限られた時間や予算を消費するに値するのか、考え抜く必要があります。とはいえ広大な自然相手なので、研究を進めていくうちに当初の考えが裏切られることは日常的に起こります。脳筋でやり遂げる根性と柔軟な方向転換のバランスが求められます。匙加減が非常に難しいのですが、だからこそ当研究室のような小規模なラボでこそ可能な研究だと考えています。
連絡先 Contact
沢田 輝 Sawada, Hikaru Ph. D.
富山大学 学術研究部都市デザイン学系 地球システム科学科 助教
University of Toyama
Department of Earth System Science, School of Sustainable Design
Assistant Professor
hsawada@sus.u-toyama.ac.jp
〒930-8555 富山県富山市五福3190 理学部1号館A316号室
Gofuku 3190, Toyama-city, Toyama, 930-8555 (TEL +81-76-445-6651)
兼務先:
国立研究開発法人 海洋研究開発機構 外来研究員
Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology (JAMSTEC) External Researcher
その他、各種SNSなどの連絡先は下記にあります。特にツイッターが一番はやく連絡がとれます。
学術論文や学会発表以外の、一般向けもしくは専門家向けの講演や原稿執筆のご依頼も随時承っております(有償)。お気軽にご連絡ください。
当研究室への所属希望の方へ
当研究室に所属したい学部生、大学院生、ポスドク(学振PD)など、いつでも募集しております。
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当研究室の設備と財源
岩石や鉱物の研究を行うために必要な基礎的な設備を有しています。より高度な機器分析は学外の方々と共同研究などを活用して行っています。
研究に必要な資金は、科研費と大学の運営費交付金からの補助などによって賄っています。今のところ、基本的に学生の方々が身銭を切らないといけないことは無いようになっています。
詳しくはresources.htmlをご覧ください。

