富山大学ダイバーシティ推進センター

Menu

【理学部】富山大学 理工系女子学生・卒業生のキラメキ活躍集

生物学科4年 渡辺 帆乃花さん

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像 【富山について】
 市街地から見える立山連峰があまりにも綺麗で、引っ越しを手伝いに来てくれた家族もびっくりして、写真をたくさん撮っていました。でも、カメラを通すとなぜか小さく映るので、凄さが伝わらないような気がします。
 北陸新幹線で東京へのアクセスが良いのは有名ですが、名古屋へのアクセスも意外と良く、高速バスで3~4時間で帰省できます。何かあった時に帰省できて、親にも来てもらえる距離感でよかったです。

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

【野外実習(立山実習)について】
 日帰りで行けて大自然を味わえる立山実習は、富大ならではだと思います。先生や仲間とワイワイしながら登って、気になる植物や、「どうしてだろう?」と思ったことを思いつくまま質問すると、1日で植物の知識がたくさん溜まりました。次の日、外に出ると、今まで気にしてなかったような植物が目に付くようになったことに驚きました。図鑑で見るより実際に歩いて、先生に教えてもらった方が圧倒的に覚えられて、良い経験になりました。

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

【学生生活について】
 大学から自転車で10分ほどのところにある、新樹寮で下宿生活をしています。部屋は広くはありませんが完全個室で、落ち着いた雰囲気です。
 調剤薬局でアルバイトをしています。時間があるときに、お薬の効果について薬剤師さんに質問したりして、自由に勉強させてもらっています。理学部の生物学は基礎研究の側面が強いですが、薬局は応用された技術が困っている人に届くその瞬間を見届ける場なので、理学部での勉強とは違った角度で生物学を見ることができるのが面白いと思っています。

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

【高校生へのメッセージ】
 私は数学と英語どちらも苦手で、周りからは「理系に行ったら痛い目に遭う」と散々脅されましたが、「生物学を学びたい」という一心で頑張りました。
 好きなことと得意なことは少し違って、「国語が得意だから文学部へ行けばいいのに」と言われましたが、国語は将来仕事にするイメージが湧きませんでした。他人が決めた進路では、そのうち「なんか違う」となる瞬間が来るのではないかと思っています。自分で決めた進路なら、責任を持ってその道を突き進められると思うし、途中で進路変更しても罪悪感はありません。
 大学は好きなことを追求する場だと思っています。だから、好きなことを追求したい、と期待しながら全力でその興味に向かって勉強を頑張ってほしいと思います。
(理学部案内2023[理学部生インタビュー]より

物理学科4年 前田佳凜さん

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

 大学の物理では,たくさんの“なぜ”を,より深く追求します.難しい内容でも,具体例をイメージしながら,数式を一つ一つ紐解いていき,理解していくことが大切です.時には同級生や先輩,先生に力を借りながら主体的に取り組んでいくと,どんどん物理の楽しさがわかっていくと思います!難しい本を読みたくなったら,仲間を集めて自主ゼミを開いてみてください.仲間同士で勉学に励み,高めあっていきましょう! また,富山大学理学部の魅力の一つとして,「サイエンスフェスティバル」という行事があります.ここでは,地域の方々に向けて,自分のやってみたい実験や勉強の成果を表現することができます.この行事は,物理学科の先輩の働きかけがきっかけで設立された行事で,先代の手によって今日まで続いてきています.ぜひ,皆さんの力でさらに素敵な行事にしていってください.楽しみにしています! 最後に,富山大学は学部同士の距離が近く,物理以外のことも広く学ぶことができます.物理を深く追求したい方はもちろん,興味のあることを幅広く学びたい方にも最適な場所です.興味あることを自由に学べる環境でお待ちしています!
(理学部案内2023[中高生へのメッセージ]より)



大学院理工学研究科
地球生命環境科学プログラム 修士課程1年
桶屋 美帆さん

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

 私は現在、時間生物学をテーマとする研究室に所属しており、体内時計や睡眠覚醒にかかわる神経機構を明らかにするための研究に取り組んでいます。ヒトを含め、殆ど全ての生物は約24時間周期の概日リズムを持っていますが、生命現象がどのようなしくみで周期的に調節されているのか、未だ解明されていないことが数多く存在します。本研究室では、世界でも珍しい昼行性動物ナイルグラスラットを、日本で唯一、実験用に飼育・管理し、生体時計機構について細胞や組織、行動レベルの幅広い視点で研究を行っています。生物学科では植物や昆虫、魚類など多様な生物を対象とした研究室があり、研究テーマも様々です。きっと皆さんの興味を惹くテーマが見つかると思います。
 大学での生物は講義で知識を得るだけではなく、実験や研究を通して自らの手で疑問を解き明かしていく力を身につけることができます。研究活動はもちろん苦労や困難も多いですが、その分成果が出たときに研究の楽しさや自分の成長を実感できると思います。もっと生物を学びたいという皆さん、是非お待ちしています!
(理学部案内2023[中高生へのメッセージ]より)



生物圏環境科学専攻 修士課程 2年 樋山桜子さん

富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像

 質問です!!私が研究しているヘビノネゴザという植物を知っていますか?おそらくほとんどの方は初耳なので、スマホやPCで「ヘビノネゴザ」と検索しているのではないでしょうか。するとそこには、シダ植物の一種でカドミウムなどの重金属を高濃度に蓄積すると書かれているはずです。しかし、こういったウェブ上で得られる情報は、すでに世界のどこかで、誰かが発見したものがほとんどです。しかも、なぜこの植物は重金属を蓄積しても枯れないのか、重金属汚染地という特殊な環境でどのように栄養を獲得しているのか、明確な答えはどこにも掲載されていません。理学部とは、そのような誰も知らない新たな事実を解明する学部です。理学部の中でも、本学の自然環境科学科は様々な分野の教員がおり、隣り合う研究室でも全く異なる研究を行うユニークな学科です。そのような学科で、私は上記した重金属汚染地に育つヘビノネゴザについて研究をしていますが、植物そのものの分析結果に限らず、土壌分析や気象条件を合わせて多角的に解析・考察をしています。微生物や化学分析などの植物以外の知識も必要になるため、分野を超えた多くの先生との交流があり、刺激的です。 入学後は幅広い分野の講義や実験から、それぞれの研究内容について理解を深めることができます。そして3年生の後期から卒業研究に取り組みますが、長い人生の中で研究者の仲間入りができる、とても有意義で貴重な時間となることでしょう。自分の興味・疑問を大切に、充実した学生生活を!
(理学部案内2023[中高生へのメッセージ]より)

大学院理工学教育部物理学専攻修士課程修了 原 和花さん

富大から海外大学院進学へ

 2021年の9月に富山大学大学院修士課程を修了し、11月からイタリアのカメリーノ大学の博士課程に進学しました。そこで、富山大学から海外の博士課程へのキャリアパスについて紹介したいと思います。

1. 進学のきっかけ
 カメリーノ大学を知ったきっかけは、大学4年次の研究留学です。富山大学物理学科では、JASSO(日本学生支援機構)による海外の大学への短期留学制度(給付型奨学金付)があり、その制度を利用して、カメリーノ大学に約2か月間研究留学しました。それ以来、共同研究を続けており、またカメリーノで研究したいと思っていました。

2. 研究内容&留学生活
 私が所属しているナノ物理学研究室では、X線を用いた物性測定(X-ray Absorption Fine Structure、通称XAFS)に用いられる理論の開発及び、その理論を用いたXAFS計算プログラムの開発を行っています。これにより、原子レベルの大きさで物質の構造を調べることができます。4年次の留学では、その吸収端から高エネルギー側のスペクトルEXAFS(Extended X-ray Absorption Fine Structure)に対して、カメリーノ大学で開発されているGNXASプログラムを用いて、特殊相対論効果がEXAFS信号に及ぼす影響について調べました。
富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像  渡航時、私の英会話力は乏しく、日常会話ですら十分なコミュニケーションをとる能力はありませんでした。そこで、現地の学生と会話するきっかけを作るために、日本のお菓子や日本食を振る舞ったり、日本についての話をしたり積極的に会話できる環境を作りました。その甲斐があってか、友達ができ、観光に連れて行ってもらったり、実家に遊びに行ったりするなど貴重な経験ができました。次の研究テーマを提案してもらうこともでき、帰国後も共同研究を続けています。英会話力も必要ですが、現地の学生や教員と良好な関係を築くことで留学生活がより充実したものになると思っています。また、友達とのコミュニケーションを通して英語の能力も向上しました。

図 1 友達の実家でラザーニャの作り方を習っているところ。小麦粉を製粉するところから経験しました。




富山大学理工系ロールモデル集 理学部画像
図 2 研究室のメンバーとのInternational food partyの様子。 イタリアのライスコロッケであるアランチーニ、蛇型のクリスマスケーキ(カメリーノ周辺ではクリスマスケーキは蛇の形)やサラミの型をしたチョコレートのドルチェ(Salame di Cioccolato)、ウイグルの餃子、インドのビリヤニやスープ、デザート、日本の手巻き寿司等、研究室の学生や先生たちと、出身国の料理を持ち寄り、パーティーをしました。

3. なぜ海外の大学院を選んだのか。
 前回の留学でたくさんの刺激的な経験ができたカメリーノ大にまた留学して勉強したいと思っていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行により、富山大学の修士課程在学中の留学は叶いませんでした。その際に、カメリーノ大学の教授から博士課程への進学の誘いを受けました。カメリーノ大にはたくさんの博士課程の学生やポスドク等同世代の人がたくさんいて、お互いに高めあえる環境があります。留学生も多く、世界中の様々な国についても知ることができます。前回の留学中に様々な国の友達ができたことで、世界中のニュースを調べるようになり、物理以外の知識もとても増えました。また、欧州の博士課程は日本と違い、お給料がもらえます。経済面の心配をしなくて済むのも大きなメリットです。メリット、デメリットどちらも考え、どの選択に私の心が踊るかに従い、受験することを決めました。
 海外の大学院に進学することは、新しい挑戦ばかりで今後たくさんの困難に直面すると思っていますが、どんな困難も糧にして、成長して戻って来たいと思っています。

4. 最後に
 富山大学物理学科からカメリーノ大学への留学はXAFSといった物性の分野だけではなく、重力波検出器の開発といった宇宙物理の研究でも可能です。実際に、重力波に関する研究を行なっている学生もカメリーノ大へ研究留学しました。また、カメリーノ大学以外の様々な国の大学や研究機関への留学も可能です。どの研究室を選んだとしてもやる気と良い成績さえあれば留学できます。短期留学にせよ、進学にせよ、富山大学には世界への扉があります。この扉をくぐって、世界へ羽ばたいてみませんか。
(理学部案内2023[富山大学から海外大学院進学へ]より



※掲載されている方の所属・学年については2022年7月時点のものです。



工学部・都市デザイン学部のロールモデル集はこちらのバナーからご覧いただけます。

富山大学理工系ロールモデル集 工学部バナー 富山大学理工系ロールモデル集 都市デザイン学部バナー

取組み概要
行動目標・事例紹介