男性育児休業取得者インタビュー

単身赴任中にも家族との時間を 自身の行動は家族へと繋がっている

vol.9 増田 建太 先生(教育学系)※R6当時


育児休業を取得して良かったこと

 私は単身赴任のため,妊娠中の妻と会えない日が多く,休業しないと産後の妻子との時間も十分に得られない状況でした。出生時育児休業と育児休業を連続で取得することで,出産に至るまでの時間を取り戻すような気持ちと共に,2ヶ月間じっくりと家族と向き合うことができました。新生児との対峙は生まれて初めてのことでしたが,新生児期はごく短い期間でしたので,今振り返ってみると貴重な体験だったことが分かります。


育児休業中に大変だったこと

 第一子の子育ては必死で新鮮な日々の連続で,あっという間に過ぎていきました。
 大変だったことを強いて挙げるならば,遠方からの単身赴任ゆえの悩みがありました。予定日よりも早く子どもが生まれたため,富山の自宅にやることを残した状態で急遽大阪に帰省しました。そのため,休業中に隙を見つけて富山と大阪を行き来することがあったのは少し慌ただしさがありました。


育児休業から復帰後、身に起きた変化

 単身赴任の中で妻が妊娠し出産するまでは,妻に会う機会も限られているため,我が子を授かった実感は薄かったのが正直なところです。育児休業によってまとまった期間を一緒に過ごせたことで,自分の家族が新しく増えた実感と,自分の行動が家族へと繋がるものであることを意識することができるようになりました。


育児休業の取得にあたり、職場で助けられたエピソードなど

 同僚に妻が妊娠していることを伝えたときに育児休業の取得を勧められ,育児休業の取得への決心が固まりました。また,育児休業にかかる業務の調整に関して積極的にご対応いただけたことには感謝しきれません。育児休業制度の基本的な運用方法や実際の適用に関する細かい判断については,事務の方々から丁寧なご説明やご提案をいただいたので,手続きもスムーズに進めることができました。


これからどんな社会(職場)になってほしいか

 今回の私の場合は,偶然にも仕事のスケジュールが休業に耐えうる状況であったのが救いでしたが,過密スケジュールのタイミングであれば同じような期間で休業できたか分かりません。休業制度があっても人材不足で補填ができず,人間同士の不満が生じることも考えられます。制度を良い形で運用できるようにするためにも,制度に対応できる社会や職場が増えてほしいです。


これから出産をひかえているパパたちにメッセージ

 育児休業はかけがえのない時間になりますので,可能であれば取得をお勧めします。配偶者にしかできない子育てもあり,改めて配偶者を知ることにも繋がります。父親の立場から考えると,自らの体内で長い月日を共にしてこなかった生き物は,生まれてきてようやく触れ合えるとても不思議な存在です。そんな我が子と父親の間には,まずは長くゆったりとした時間の共有が必要ではないでしょうか。


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