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講義内容(シラバス)2012

電気・電子部品産業特論

授業科目名
(英文名)

電気・電子部品産業特論
Industrial Technology Session for Electrical Power and Electronic Parts

担当教員(所属)

小谷元洋(北陸経済研究所)、金尾則一(北陸電力)、吉田一雄(立山システム研究所)、長原邦明(コーセル)、中溝佳幸(北陸電気工業)、馬庭亮(トッパンNEC サーキットソリューションズ)、川端恵一(パナソニックセミコンダクター社)、宮博信(日立国際電気)、荻浦美嗣(富山村田製作所)、堀井正文(ユニゾーン)、古城博(ファインネクス)、高田昭広(シキノハイテック)、塩田浩平(パナソニックエレクトロニクスデバイスジャパン) 、木村準(日本抵抗器製作所)作井正昭(富山大学)

授業科目区分

スーパーエンジニア養成コース

授業種別

大学院修士課程実践教育
特別講義科目

対象所属

理工学教育部

開講日程

10月-12月 土曜日3、4限
(13:00〜16:15)

対象学年

社会人技術者、大学院生

単位数

連絡先(研究室、電話番号、電子メール等)

産学連携部門(Tel:076-445-6943)
Mail:supereng@ctg.u-toyama.ac.jp

オフィスアワー(自由質問時間)

 

授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)

・産業の発展経緯と確立された固有の技術に対する理解を深めること
・専門分野の深い知識・能力に加え、他の技術分野の知識を深めること
・技術全体を見渡し、複眼的視点から技術の価値を見出す能力の習得

達成目標

富山県の主要な電気・電子部品産業の成り立ちと特徴をより深く理解し、開発された技術の必然性やその技術が支えるインフラなどを考える。また、確立された技術の時代と共に変容、発展してきた経緯を理解することにより、意欲的で見識豊かな次世代の産業技術者として育成する。

                      

授業計画(授業の形式、スケジュール等)

第1回

富山県の電気・電子部品産業概論

小谷

第2回

電気事業を取り巻く環境と課題

金尾

第3回

電源装置の仕組みと電圧安定化技術

長原

第4回

スイッチング技術とノイズ対策に関する開発事例

長原

第5回

半導体製造装置開発と将来動向

第6回

最先端半導体製品の製造技術と新たなモノづくり手法

川端

第7回

プリント配線板の概要

馬庭

第8回

コンデンサー概論

塩田

第9回

センサー概論と開発事例−3軸加速度センサーの開発−

中溝

第10回

振動子の開発と電子部品としての応用(仮題)

荻浦

第11回

半導体回路設計と検査装置

高田

第12回

電子部品加工技術の現状−電極の加工技術を中心として−

古城

第13回

高齢者福祉分野への無線技術応用

吉田

第14回

産業部品のめっきの役割

堀井

第15回

電気電子部品産業の課題と将来展望

木村

第16回

電気・電子部品の実際(工場見学)

作井

キーワード

電気事業法、エネルギー、原子力、環境保全、電力品質、瞬時停電、停電、超電導、回路設計、電源装置、スイッチング、フローはんだ、加速度センサー、プリント配線板、多層プリント、コンデンサー、SLSI、エッチング装置、イオン注入、ドーピング、Pb フリー

履修上の注意

 

教科書・参考書等

 

成績評価の方法

出席回数、レポート(各講師毎に)

関連科目

 

備考

 

電気・電子部品産業特論:授業計画

主題と位置付け

学習方法と内容(講義概要)

富山県の電気・電子部品産業概論(仮題)

(小谷)

富山県の電気・電子部品産業の発展経緯と現状及び今後の展開について述べる。

電気事業を取り巻く環境と課題

(金尾)

電気事業は、海外依存度が高く枯渇の懸念もあるエネルギーや地球環境の問題と切り離して考えられない。その概要と取り巻く環境や課題を、エネルギー資源、環境保全、自然エネルギー、原子力発電、電力負荷平準化などの切り口から整理し、将来予測される電力系統に関する課題についても言及する。

電源装置の仕組みと電圧安定化技術

(長原)

電源電圧の変動に伴う、出力電圧の安定化のために必要な電源の仕組みと構成について述べる。また、生産の重要な技術であるはんだ付け(フローはんだ)についても述べる。

スイッチング技術とノイズ対策に関する開発事例

(長原)

スイッチング技術の概要と小型、効率化を実現し、スイッチング電源のノイズ低減を図るための電源技術の概要について述べる。

半導体製造装置開発と将来動向

(宮)

半導体の製造には酸化装置、エッチング装置、イオン注入装置、薄膜形成装置など様々な製造装置が用いられる。半導体製造装置に要求される機能はデバイスの高集積化と共に変わってきたが、これら装置開発の歴史を特に薄膜形成装置を例に述べる。さらに半導体製造装置の機能と構造、薄膜形成やドーピングに関する最新技術動向についても概説する。

最先端半導体製品の製造技術と新たなモノづくり手法

(川端)

SLSIと呼ばれる半導体製品は超最先端加工技術の結集である。本講義では、65 nmや45 nm半導体製品を世界トップで量産出荷することを可能にした「ヒモヅケ」や「モジュール化」等のモノづくり手法を紹介する。

プリント配線板の概要

(馬庭)

集積度が向上するに伴なって、多層プリント基板製造が広く使われる。 それらの製造工程での技術課題や、対応策について述べる。

コンデンサー概論

(塩田)

コンデンサーはその用途、電気容量、使用電圧等の変化に伴い、様々なコンデンサー材料が用いられる。その製造技術上の課題と最新の開発技術について述べる。

センサー概論と開発事例

(中溝)

昨今、センサーに対する小型化、高性能化などの要求がますます高まっている。本講義では当社のMEMS技術応用製品を例に、センサーの特徴、アプリケーション例や技術課題について述べる。

10

振動子の開発と電子部品としての応用(仮題)

(荻浦)

未定

11

半導体回路設計と検査装置

(高田)

半導体の回路設計における留意事項を概括し、製品検査の内容と各検査に用いられる装置(特に当社製検査装置B/I 装置、AITS の特徴)について紹介する。また、検査実施のためのプログラム言語及びその開発手順について触れる。

12

電子部品加工技術の現状
−電極の加工技術を中心として−

(古城)

パソコンのコンピューター部を構成するCPU(中央演算処理装置)パッケージ基盤に剣山の如く配列するリード端子(PGA ピン)の加工要素技術に関する概要等を説明する。

13

高齢者福祉分野への無線技術応用

(吉田)

立山科学グループが独自開発したスペクトラム拡散無線(PDSS 無線)の原理・特徴を説明する。近年、孤独死や在宅看護力の不足など、急速な高齢化に伴う社会問題を緩和、周囲の負担を軽減することは社会の大きな課題である。同技術を高齢者福祉分野へ応用し、その社会ニーズに即した高齢者の自立した生活を見守る安否確認システムについて述べ、それを用いた地域で支えあう仕組み作りについても紹介する。

14

産業部品のめっきの役割

(堀井)

めっきは、各産業部品に対して、単一の金属又は複数の組み合わせた皮膜を着けることで、部品の機能向上に寄与している。その中で、めっき会社で加工されるめっきの種類と、めっきがどのようなところで使われ、どのような特徴があるかを説明し、各産業部品の要求に対する主な取り組み内容と苦心談及び不良となるケース、また環境に対する内容についても述べる。

15

我が国の電気電子産業の課題と将来展望(仮題)

(木村)

未定

16

電気・電子部品の実際(工場見学)

(作井)

実際の電気・電子部品関連製品の製造工程を見学し、モノづくり現場での体験学習を行う。

これまでの【電気・電子部品の実際(実習)】(見学)コース
  21年度:(株)トッパンNECソリューションズ、(株)シキノハイテック、
       パナソニック(株)セミコンダクター社魚津工場、ファイネックス(株)
  22年度:北陸電力(株)富山新港火力発電所、(株)日立国際電気、北陸電気工業(株)、
       コーセル(株)立山工場
  23年度:(株)富山村田製作所、立山科学工業(株)、SMK(株)、(株)高松メッキ