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講義内容(シラバス)2012

先端機械材料工学特論

授業科目名

先端機械材料工学特論
加工・計測技術の基礎と応用 〜部品の形づくりと性状評価〜

担当教員(所属)

《富山大学大学院理工学研究部(工学系)》
高辻則夫、会田哲夫、三原 毅、田代発造、笹木 亮、小熊規泰、笠場孝一

授業科目区分

スーパーエンジニア養成コース

授業種別

大学院修士課程実践教育
特別講義科目

対象所属

理工学教育部

開講日程

6月−8月 土曜日1、2限
(9:00〜12:15)

対象学年

社会人技術者、大学院生

単位数

連絡先(研究室、電話番号、電子メール等)

小熊規泰 oguma@eng.u-toyama.ac.jp
TEL:076-445-6776

オフィスアワー(自由質問時間)

 

授業のねらいとカリキュラム上の位置付け(一般学習目標)

教育目標

(工学部JABEE区分用)

機械加工は、ものづくりにおける要素部品形状の具現化を行う手段の一つであり、最も古くかつ最も身近な加工技術である.加工部品の品質と機能を維持しつつ経済性(加工効率)を向上させるために、現在も進歩の過程にある重要な技術である.また、仕上がり状態は加工部品の機能を左右する一因でもあり、形状および加工変質層の評価も合わせて重要な技術である.一方では、使用に対する信頼性の面から、表面および内部の欠陥評価や使用方法による疲労寿命への影響に対しても把握しておかねばならない.本講座では、成型加工の基礎から応用までの知識習得と、加工部品の性状評価および疲労強度信頼性に及ぼす機械加工や使用方法の影響の理解と、部品組立てや品質管理に関する知識習得を目的とする.

達成目標

1)機械加工の原理を理解できる.
2)加工面・加工層の評価技術を理解できる.
3)部品の組立て技術・品質管理を理解できる.
4)材料の強度と破壊について理解できる.

                      

授業計画(授業の形式、スケジュール等)

第1回

塑性加工の基礎と応用T

高辻

第2回

塑性加工の基礎と応用U

高辻

第3回

固化成型加工の基礎と応用T

会田

第4回

固化成型加工の基礎と応用U

会田

第5回

加工面の評価技術の基礎と応用T

田代

第6回

加工面の評価技術の基礎と応用U

田代

第7回

超音波による加工層評価の基礎と応用T

三原

第8回

超音波による加工層評価の基礎と応用U

三原

第9回

疲労破壊の基礎と応用T

笠場

第10回

疲労破壊の基礎と応用U

笠場

第11回

位置決め・組立て技術の基礎と応用T

笹木

第12回

位置決め・組立て技術の基礎と応用U

笹木

第13回

品質管理の基礎と応用T

小熊

第14回

品質管理の基礎と応用U

小熊

第15回

部品・システムの信頼性評価の基礎と応用

小熊

キーワード

塑性加工、成型加工、加工面評価、加工層評価、超音波探傷、非破壊検査、き裂進展、疲労強度、精密位置決め、自動組立て、品質管理

履修上の注意

 

教科書・参考書等

授業で配布する資料

成績評価の方法

出席とレポート

関連科目

 

備考

 

先端機械材料工学特論:授業計画

主題と位置付け

学習方法と内容(講義概要)

塑性加工の基礎と応用T

(高辻)

圧延や鍛造など様々な塑性加工において、材料の変形解析や加工機械の能力設定に際して必要となる塑性力学の基礎を講義する。

塑性加工の基礎と応用U

(高辻)

アルミニウム合金の押出し加工などの実際の塑性加工の具体例を挙げ、その加工技術の特徴と位置付けを重点的に講義する。

固化成型加工の基礎と応用T

(会田)

機械的特性に優れた成形体製作方法の一つである固化成型加工について、その原理と特徴について概説するとともに組織学的見地も踏まえて講義する。

固化成型加工の基礎と応用U

(会田)

機能性材料として注目を集めているマグネシウム合金の切削チップを対象とした固化成型法を講義し、リサイクルを視野に入れたモノづくりについて解説する。

加工面の評価技術の基礎と応用T

(田代)

光学的手法により非接触で加工面の形状、位置および性状を測定する方法とその評価技術を講義する。光学的基礎理論(干渉、回折、偏光等)と光学部品の使い方、測定の事例を説明する。

加工面の評価技術の基礎と応用U

(田代)

光学的手法により非接触で加工面の形状、位置および性状を測定する方法とその評価技術を講義する。ここでは画像処理(ウエーブレット、画像相関、位相シフト)を中心とした計測とその測定の事例を説明する。

超音波による加工層評価の基礎と応用T

(三原)

超音波の入射・伝搬に関する基礎を概説し、加工表面の概観計測に対する超音波法の位置付け、および、内部欠陥の評価法について講義する。

超音波による加工層評価の基礎と応用U

(三原)

超音波の音速測定による弾性定数の計測の原理とその方法を概説し、超音波の減衰測定による材質評価および薄板や加工表面層への評価適用例を講義する。

疲労破壊の基礎と応用T

(笠場)

機械構造用材料の破壊原因のほとんどは疲労によるものと言われている。本講義では、疲労とは何かを解説し、疲労き裂進展とその強度を議論するための破壊力学について講義する。

10

疲労破壊の基礎と応用U

(笠場)

疲労強度を評価するための各種力学的パラメータの意味と扱い方について講義し、安全設計のための最近の規格化動向についてもふれる。

11

位置決め・組立技術の基礎と応用T

(笹木)

加工部品の組立自動化および精密位置決めに関連する技術について、定速回転・直線運動機構や位置決め運動機構など、組立技術の基礎について解説する。

12

位置決め・組立技術の基礎と応用U

(笹木)

加工部品の組立自動化および精密位置決めに関連する技術について、サーボ制御位置決め運動機構や追従運動機構など、組立技術の応用について解説する。

13

品質管理の基礎と応用T

(小熊)

品質管理(QC)について概説し、QC的考え方・QC的問題解決手順について講義する。また、QC 7つ道具、FMEA、FTA の活用を身につけるための演習を行う。

14

品質管理の基礎と応用U

(小熊)

ばらつきの表現方法である統計的手法について概説し、母集団と標本の関係、確率分布の種類、ばらつき分布の推定と検定、回帰分析と相関について講義する。

15

部品・システムの信頼性評価の基礎と応用

(小熊)

機械システムおよび要素部品の保守点検はその機能性と安全性を維持するために極めて重要な項目である。非破壊検査方法の種類とその特徴を概説するとともに、要素部品や機械システムの健全性評価と寿命予測について解説する。