研究ノート(2025年)
2025/6/30:室野泥火山測量
定例の室野泥火山(新潟県十日町市)測量を6/28~29に実施してきました。今年は研究室に学生がいないので石川先生やほかの学生2名にご協力いただいてなんとか実施できました。炎天下で暑い中ありがとうございました。
これまで2泊3日でやってきたのですが、1泊2日で十分そう、というのが今回の最大の収穫。予算のやりくりが割と大変だったので。あとこのイベント、本来は当研究室学生の測量訓練的な立ち位置のはずなのですが、去年当研究室に所属していた学生に6月と11月の2回とも参加拒否されたあたりからなんだかよくわからないことになっています。難しいですね。
2025/6/13:立山カルデラ
もうちょっと先延ばしするつもりでしたが天気が持ちそうだったので立山カルデラの地震観測点メンテに行ってきました。少しトラブルがあったので近くもう一度行きますが。
2025/6/16追記:さくっと行ってきました。ロガー(LS-8800)の日付が2045年1月とかになっていたのを直すだけのために。やっぱりいざという時のためにマニュアルを持ち歩く癖をつけないとダメですね。
大鳶崩れを望遠で撮ってみた。こうしてみるとやっぱり圧巻。
2025/6/6:馬場島→有峰湖
積雪に阻まれて延期していた馬場島の地震観測点のメンテに行ってきました。ついでに有峰湖の観測点にも。毎回別々に行っていましたが、意外と半日で2点とも回れてしまうことにいまさら気づいたのでした。なんならそれから立山カルデラの2点にも行けそう。もっと効率的な観測点メンテの手順を考えていかないと。
2025/5/30:JpGU2025
JpGU2025に参加して帰ってきてからの親知らず抜歯というわけのわからないことをしたのは私です。発表ポスターは近いうちに居室の近くに貼っておきますのでよければ。NASAで働いている学部時代の同級生に久々に会って話したのですが、アメリカで研究者をしているとトランプ政権のあおりをもろに受けてしまうようです。状況が悪くならないといいのですが。
2025/5/19:数検もどき
なんか夢の中で数検みたいな変な試験を受けてて、「はじめ!」の合図でやけに小さいメモ帳サイズの問題用紙を眺めてたら目覚ましにたたき起こされました。検定モノは高校に上がって以降めっきり受けなくなり、数検も中3の時に受けた2級の1次で止まってしまってます。いま思えば英検・漢検といい役に立ったことあっただろうか。そんなわけでそろそろ微積の授業(後半部分)の準備をしないといけないのですが、JpGU前は何かとバタバタします。
2025/5/10:クリノメーター
基礎地球セミナーの呉羽山巡検でした。フェーン現象で気温は高かったものの風が強かったおかげでそこまで暑くなく。僕自身はクリノメーターは学生実習のときにちょっと触ったきりめっきり使っておらず記憶の彼方なのですが、この巡検を担当している以上はちゃんと使い方を知っておかないとダメそうです。現在の研究で使うことはまずないのだけど、いっそ練習用に買ってしまおうかな。
2025/4/28:研究室が狭い
「自分の研究室だけ狭い気がする」と言って測量した先生が主人公のTogetterを見つけてなんか妙な仲間意識が湧きました(僕の研究室は他の先生の研究室に比べて55 cm程度幅が狭いので、45 cm狭かったくだんの先生よりひどいね)。まぁとはいえ文句を言ったところで研究室が広くなるわけではないので、こういう場合は知恵と工夫でどうにかするのです。くだんの先生はせっかく研究室が狭いことを実証したのだから「研究室が狭い~45 cm先の真実~」あたりで論文を出したらいいんじゃないかな。
2025/4/26:馬場島
伊折ゲートが開通したということだったので馬場島の地震観測点のメンテに行ってきました。といいつつ、予想外に残雪が多くて最低限のことしかできなかったので、GW明けにでもまた行かないといけませんが。毎年この時季の馬場島はもっと融雪が進んでた気がするんだけどな。先日の積雪調査で雪の多さを実感したけど、まさかここまでとは。
そんなこんなで立山観測シーズンの幕開けです。今年は人手不足見込みだけれど最後までやりおおせるのだろうか。
2025/4/21:立山室堂平積雪調査
理学部の青木先生や島田先生が中心になって実施している立山室堂平積雪調査(4/18~20)に参加してきました。僕自身はもともと雪氷学の「せ」の字も関係ない専門分野のはずなのですが、数年前にこの調査のデータを使うテーマを立ち上げてから、データだけいただくのは趣味じゃないと協力するようになっています。といって特別体力があるわけではないのでどれだけお役に立てているかわかりませんが、まぁそれはそれとして。今年は積雪深676 cmとここ最近としては深め。昔は50人とか来ていたらしいですが、年々学生に来てもらえなくなってきているようです。みんな来ればいいのに。単純に楽しいから。
Ubuntuサーバの件、バックアップが完了したあとトラブルがありつつもUbuntu 24.04.2 LTSにアップグレードできたところまではよかったのですが、パーティションを再構成しようといじくり回していたら手に負えないほどおかしなことになってしまったでござる。これは初期化するしかないな。あーあ。まぁバックアップは取っているしいいや。せっかくなので備忘録がてらUbuntuをアップグレードする手順を記録しておきますか。以下の4つのおまじないを順番に唱えます。Ubuntu 18を24にする場合、同じ手順を3回やらないといけません(18→20→22→24と順番にアップグレードする)。
sudo apt update sudo apt upgrade sudo apt dist-upgrade sudo do-release-upgrade
なお、アップグレード完了後、/etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list のコードネーム(「bionic」など)をバージョンに合わせて手動で書き換える必要があるようです。Ubuntu 18・20・22・24の順に「bionic」・「focal」・「jammy」・「noble」です。
2025/4/16:バックアップ
Ubuntuサーバをアップグレードするために外付けHDDにバックアップを取っているのですが、データが多すぎて遅々として進まず。もっと効率がいい方法ないのかなぁ。
富山市長選挙や富山市議会議員選挙が近いらしく名前の連呼をちょいちょい耳にしますが、僕はそもそも富山市民ではないのでただただ名前の連呼を聞かされてるだけという。法的には選挙カーでは名前の連呼しか出来ないそうですが、もっとこう、為になる選挙活動ができる法律になればいいのにね。
2025/4/15:ランチタイムコロキウム
どういうわけかこれで3年連続一番手でしたが、これまでの思考の整理もかねて今年はInSARに関して話題提供。まだまだわかってないことのほうが多いです。質問に上手く答えられなくてすみません。資料はMoodleに上げておきましたので、よければひとつ。アクセスできない方は言ってもらえれば提供します。
諸事情で今年度に入ってから5時起きが常態化しています。その時間帯だと道がすいていて通勤時間が10~15分程度短くなるのはいいのですが、昼過ぎになるとどうにも眠くてしょうがない。ということで試しに昼寝を導入してみることに。といっても、うなぎの寝床のような研究室にベッドやソファーなど置けるわけもなく、銀マットを床に敷いて横になるスタイル。昼寝ならこれでもよさそうだけど、枕ぐらいはあったほうがいいかもしれないなぁ。
2025/4/9:光の干渉
新入生の皆さんご入学おめでとうございます。ひょんなことから物理の光の干渉について復習中なのですが、あんまりよく覚えていません。このあたりは入試で物理を選択した新入生のほうが断然詳しいかもしれませんね。
2025/3/32:新年度あけましておめでとうございます
3月32日ですね。なお、今日はエイプリルフールです。
2025/3/28:ChatGPT
数年前の修士修了生の修論をなんとか論文化できないかと改めて思い立っていろいろ見直しています。先日の室野泥火山論文の先を進めるための勉強もかねて。なお、メインプログラムの言語が慣れないJuliaで解読が難航中している模様。ChatGPTにも手伝ってもらいつつですが…。というか、論文化しないとな案件がいつのまにか4つに増えているぞ。誰か手伝ってくれないかな。そこまでChatGPTにやらせるのは…さすがにNGですか。
2025/3/29追記:「ChatGPTというテーマで論文を書いてください。」とChatGPTに訊いてみたら確かにそれらしきものを日本語で返してきた。でも、「ChatGPTというテーマで国際誌にアクセプトされる論文を書いてください。」にも日本語で返してきたからまだまだだね。ChatGPTを使っていると昔MS Officeにいたカイルくんを思い出すのは僕だけだろうか。
2025/3/25:ご卒業ご修了おめでとうございます
いまふと頭に浮かんだ「人生は祭りだ」ってなんだっけ?と思ったけど、フェデリコ・フェリーニの映画のセリフだったか。人生まさにそんな感じなのでそれぞれの進路でのご活躍とご多幸を祈念しています。以上。
2025/3/22:休日出勤
休日(特に土曜日)は軽く家事を済ませてふらふら~っとして気づいたら職場にいる、というルーチンを独身の頃から繰り返しているのですが、それで仕事の能率が上がるかというと?なんだかだんだんこのコーナーが「研究ノート」じゃなくなってきているような…まぁいいや。
2025/3/15:InSAR
ここ半年ほどInSARを研究でまともに使えるようになりたいと勉強中。とりあえずの図を描けるところまではいけたのですが、次から次に新しく学ぶべきことが湧いて出てきます。なんだか修士のころもまさにGPSでそんな感じだったのを思い出します。いったんInSARの講義をするつもりで適当にスライドを作ってみようかな。せっかくなので測地学特論あたりで話せればいいのだけれど、あと1ヶ月でそのレベルまでいけるかどうか…。
この間うちの学科の歓迎会があったのですが、そこでちょっといろいろあって自分の内向的な性格を何かに生かせないかと思案中です。カリキュラムがグループワーク多めで内向的な学生が苦労しがちな内容なので、そのあたりで何かできないか?とか。でも、学生も教員もとかく外向的であることが要求される空気の中でいったいどうすればいいのだろうか。なんだか暗い話になるので終わり。
2025/3/11:室野泥火山論文
昨年末測地学会誌に受理された堀田ほか(2024)(結局2025にはなりませんでした)がいつのまにかJ-STAGEに掲載されてました。日本語論文ですが購読者番号がないと見られないようなので、内容をダイジェストで載せておきます。新潟県十日町市にある室野泥火山に関する論文です。最後の部分は卒業研究のネタになりそう。来年度は卒研生はいない見込みですが…。
- 室野泥火山は新潟県十日町市松代に3つ確認されている泥火山の1つで、周辺で発生した大規模な地震にともなってたびたび地盤の隆起が観測されてきた。
- 2024年能登半島地震後の2024年5月には、アスファルトの表面に多数の亀裂が形成されていることが確認された。
- 水準測量から、2024年能登半島地震を挟む2023年11月~2024年6月の期間に最大162 mmの隆起が観測された。
- Wang et al.(2006)やManga et al.(2009)に基づくと観測された隆起(のほとんど)は2024年能登半島地震本震の影響で引き起こされたもので、Hayakawa et al.(2017)に基づくと亀裂はその隆起の影響で生じたと考えられる。
- 今後はこの隆起を引き起こした地下の現象について調査していく。
2025/3/18追記:ぼんやりAbstractを眺めていたら、あろうことか2011 Naganoken Hokubu Earthquakeを2001 Naganoken Hokubu Earthquakeとしているではないか。編集長の太田先生に相談したところ、履歴は残るものの修正していただけることに。今後気をつけねば。
2025/3/8:HTML Standard
3/3~3/7の5日間で東京と富山を2往復。いずれも立山火山観測に関する研究発表&情報収集。出張先でも合間に仕事するぞ!と意気込んでいても環境的になかなか難しいものがあります。そういえば、立山火山は「弥陀ヶ原火山」が公式呼称のようですが、「立山火山」と言ったほうが一般的にはイメージしてもらいやすい気がします。
このサイトが昔趣味で運営していた個人サイトのデザインを流用しているのもあり未だにHTML4.01のままだったので、思い切ってHTML Standardに更新することに。ついでに文字コードもShift_JISからUTF-8に移行。大して変えるべき部分もなさそうだしすんなりできるだろうと思いきや、なかなかうまく動作せずいろいろ試行錯誤する羽目に。とりあえずの動作確認を済ませてリリース。とはいえまだまだおかしいところがありそうだし、仕事の合間にでも最新のHTML&CSSを勉強しなおすべきなのだろうか(To Doリストに積み上がる仕事の山を見ながら)。
2025/4/9追記:この間くだんの個人サイトでつけていた日記を何気なく眺めていたら、「HTML5(当時)に更新しようとしたけどうまくいかなかった」とかなんとか書かれていました。10年ほど前の話ですが。ダメじゃん。
2025/3/1:科研費初採択
いままで箸にも棒にもかからない感じでしたが(数えてみたら去年までで8連敗でした)、やっとこさ科研費に採択されたようです。審査結果が出たよーってメールは昨日来ていたのですが、結果を見るのはやはり勇気が必要で1日空けてしまいました。いろんな人にコメントや指摘をいただいたからこそなので全力で取り組みたいと思います。火山物理学の研究で学位を取ったくせに初めての科研費が「GNSSデータの年周変化への積雪水量の影響の研究」という火山が絡まない内容なのもどうかと思いますが。(というより、火山以外の話題のほうが周りの食いつきがいいような…気のせいかな。)
2025/2/25:GMT6でTIFFファイルのデータを地図に投影する
すぐに忘れそうなのでメモ。TIFFファイル(hoge.tifとする)とカラーパレットデータ(fuga.cptとする)を用意して、
gmt grdimage hoge.tif -Cfuga.cpt
とりあえずこれだけでいいそうな。地形などを投影するなら、-Iオプションで
gmt grdimage hoge.tif -Cfuga.cpt -I+a45
とかすると影がついてかっこよくなるらしい。学生のころからGMTを使い続けていますが、途中でGMT6が出てきたのもありまだまだ知らないことが多いです。困った困った。
2025/2/21:AnacondaでGMT6を導入する
自分自身がよく忘れるので備忘録ということで。あとHTML&CSSでプログラムコードを表示する練習がてら。
- Anacondaの公式配布サイトからインストーラをダウンロードしてインストール。メールアドレスを入力してSubmitするか、Skip registrationのリンクを踏むとインストーラの選択画面が現れる。WindowsのWSLでもLinux版のインストーラを使う(当たり前なのだけど、うっかりWindows版を選んでしまいがち)。
- Conda initをNOにする場合は.bashrcに
source ~/anaconda3/etc/profile.d/conda.sh
を追記しておく(そうしないとcondaコマンドが使えない)。viエディタなどを使ってもよいが、ターミナル画面上で以下のおまじないを唱えるのが簡単。echo "source ~/anaconda3/etc/profile.d/conda.sh" >> ~/.bashrc source ~/.bashrc
- ターミナル画面上で
conda create --name gmt6 --channel=conda-forge gmt python=3.9
というおまじないを唱える(仮想環境の作成)。 - ターミナル画面上で
conda activate gmt6
というおまじないを唱える(仮想環境の有効化)。このおまじないはGMT6を使うためにターミナルを立ち上げるたびに唱える必要があるのだが、面倒なら.bashrcに追記しておく。echo "conda activate gmt6" >> ~/.bashrc
これでGMT6が使えるようになっているはずです。めでたしめでたし。
2025/2/16:プログラムコード
Okada(1992)に基づく開口割れ目モデルによる変動を計算するMatlabコードなど、自分で作ったプログラムコードをちゃんとした形で整理・公開したほうがいいのではないかとか思い続けて早ン年。そもそもそういうのって需要あるのだろうか。
2025/2/7:アクセプト
一昨年末にEPSに投稿した論文がようやくアクセプトされました。とはいえ自己最長記録達成はならず(1年4ヶ月が最長)。Minor revision→Major revisionというよく分からない現象は今回初めて経験しましたが。
そんな今日は大雪の影響で車を出せず、地鉄+徒歩で無理やり出勤しました。授業などがなければ出勤そのものをあきらめるところでした。せっかくだし帰りは家まで歩こうかな(12 km)。
2025/2/6:大雪
卒論・修論の大詰めの時期です。でもそんな時に限ってものすごい雪。今冬はそんなに降らないと思ってたんだけどな。きれいっちゃきれいだけど、ここまで降られると車の運転など移動が億劫になるのがね…。
2025/1/4:あけました
あけましておめでとうございます。仕事納め直後に発症してしまったインフルエンザで完全に出鼻をくじかれてしまいましたが、気を取り直していきます。画像は今年の年賀状のヘビ。年賀状もね、来た人には送るという運用にだいぶ前からなってるんですが、もうそういう時代でもない気がする今日この頃。仮に年賀状がなくなっても絵だけはこれからも描き続けるだろうし、それ考えたら年賀状といってもあとはプリントアウトして宛名とメッセージを書くだけなので、そんな大層な手間でもないんですけどね。そんな感じの初研究ノート…ん?研究ノート?まぁいいや。ともあれ今年もよろしくお願いします。