Laboratory for Biological Information Processing
生体情報処理研究室

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Braintech ブレインテック

ブレインテック

 脳科学と技術を融合して、脳の活動を計測し、操作する新しい分野です。当研究室にとっても新たな取り組みです。

生涯現役社会の実現

 日本を含む多くの国で少子高齢化が進んでいます。少子高齢化は労働人口の減少、消費の低迷、医療・介護費の増大、若い世代の負担の増大などの深刻な問題をひき起こします。一つの解決策は高年齢者が現役として仕事を続けられる〝生涯現役社会〟を実現することです。一方、我が国ではあらゆる産業の知識集約化も進んでいます。したがって生涯現役社会を実現するためには、高年齢になっても新しい知識を習得する能力を維持するヘルスケアが必要になってきます。新しい概念や事実の記憶(意味記憶)はできごとの記憶(エピソード記憶)から生成されてくると言われており、新しい知識を習得するためにはエピソード記憶能力の維持・向上が重要です。エピソード記憶には大脳皮質、海馬、海馬傍回などが関与しています。これらの脳部位が年齢とともに変性していくために、エピソード記憶能力も年齢とともに低下していきます。しかし、いくつかのトレーニングによってエピソード記憶能力が維持・回復できる可能性が示されています。我々はエピソード記憶能力を維持・向上させるヘルスケアシステムの確立を目指しています。

スマートフォン・アプリケーション、ビッグデータ解析

 従来の心理学的研究では、厳密な条件統制を行うために、エピソード記憶能力の検査やトレーニングなどの実験を大学の研究室で行っていました。ところが、この方法では、多くの人々に検査やトレーニングを提供できません。そこで、スマートフォンで誰でも、いつでも、どこでも検査やトレーニングができるシステムを開発しています。また、このシステムで集積された大量データ(ビッグデータ)を解析し、より効率的なエピソード記憶能力の維持・向上方法を探していきます。