日 時 | 2020年11月12日 15:00~17:30 |
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会 場 | 井波コミュニティプラザ アスモ 2階会議室 |
講 師 |
魚津三太郎塾の取り組み たなベ未来創造塾の取り組み |
「面白いと思ったこと」「興味を持ったこと」などについて討論、質問し発表した。
Q 塾生の中で多くのコラボレーションが生まれているが、どのような経緯でマッチングされたのか?
A 特に事務局ではマッチングはしていない。それぞれ事業課題を発表し、塾生同士が補完することで新しいビジネスが誕生した。
創業84年、持ち帰り専門の鰻屋の4代目。近年、漁獲量の減少により鰻業界は危機的な状況になってきた。鰻の減価は10年前の2.5倍以上になり、街の鰻屋も減少している状況にある。
鰻は和歌山(田辺)の特産品とは言いにくく、産地や特産品ではない鰻を全国に向けて売り出す方法を模索していた。その中で、地場の特産品とコラボレーションすることで、田辺地方の特産品の課題解決もできないか考え、田辺地方が一大産地となっており、梅にかかわる人も多く、南高梅のブランドが全国的に確立している「梅」に着目した。
鰻屋の課題として「価格の高騰(単品では価格に左右されすぎる)」「客数の減少・若者の鰻ばなれ」「田辺が産地というわけではない」「夏の繁忙期以外をどう乗り切るか」が問題。梅の課題として「形や傷で価格の下落」「若者の梅ばなれ」「毎年価格が変動」などから「紀州 南高梅ひつまぶし」の商品を考案。
田辺市ふるさと納税の返礼商品として採用され、高額返礼品の規制もあり、他の鰻や梅との差別化することもできた。
魚津市は港町でありながら山間地も多くある市であり、高度差2415メートルの特徴を使いビジネス展開のテーマにしている。
この魚津三太郎塾は、多くの他塾で見られる講演会形式ではなく「自ら考え行動する人材」の育成を目標にしたディスカッション中心のカリキュラムで実施し、産学官金が連携した学びの場として位置づけ、塾生一人ひとりが魚津の地域課題と企業の営利活動の共通項を探し出し、実行する「地域プロジェクト創造」を目標として、塾生は企業後継者や創業志望者を中心に募集している。
人口が減少することで、これまで成り立っていたビジネスや行政サービスを見直さないといけなくなり、人口が減ることは地域にとって課題となっている。
水源から河口まで水の循環が一つのまちで完結する地形を持つ世界でも希有な存在が「魚津の水循環」。この環境を生かすも殺すも自分たち(住民・企業)次第。
当時からキーワードは「環境ビジネス」「社会的課題」「地域的課題」「価値の創造」。今では当たり前の言葉になってきた。