教科書の発行

基礎教育用教科書

 平成18年度には、2003年春に始まった文部科学省の新指導要領、いわゆる「ゆとり教育」で教育された高校生が大学に入学しました(2006年問題)。 更に、平成19年度には、少子化に伴う全入時代(2007年問題)に直面しています。 それらの結果、大学と高校の間を補完する補習教育、および入学時の学力低下への対応が求められています。 このような情況下で、高校と大学を結ぶ新たな教科書作りが必要と考えられます。

 平成18年度、創造工学センター運営委員会内に、教科書出版委員会が設置されました。 最初に、理系基礎科目(数学,物理,化学)の中から、最も学力低下が危惧される数学をモデルケースとしてとりあげました。 基本方針は次のとおりです。

  1. 数学専攻のベテラン教員を中心に、専門が異なる若手教員を含む複数の数学関連教員(4-5名)による共著とする。
  2. 富山大学出版会から、本格的な著作として刊行する。
  3. 共著にする目的は教科書づくりを通じて、複数の教員が現状の問題点とそれへの対策に関して、共通の認識を獲得できる。
  4. この過程で、新たな教育法及び改善策を見出すことが十分に期待される。
  5. 工学部において、どのような数学が必要であるかを精査改善できる。

 微分積分学Ⅰについては、近いうちに教科書として使用できるように準備しています。 引き続いて、4冊の教科書の出版を企画しています(微分積分学Ⅰ、Ⅱ、線形代数学Ⅰ、Ⅱ)。 多くの若手教員の参画があり、度重なる内容検討を通じ、教員のFD問題にも貢献すると期待されます。

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