とやま呉西圏域共創ビジネス研究所

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所 事業レポート01

とやま呉西圏域連携中枢都市圏富山大学


開講式

日 時 2017 年 7 月 24 日 14:30 ~ 17:00
会 場 高岡市役所 8階 802会議室

 とやま呉西圏域と富山大学の共同主催による一人ひとりが地域課題と企業の営利活動の共通項を探し出し、本業を活かしてできるプロジェクト育成を目的とした「とやま呉西圏域共創ビジネス研究所」がスタートした。開講式には受講研究生11人をはじめ、呉西地域各市関係者、協力金融機関各行と後援機関各団体関係者、たかおか共創ビジネス研究所第1期・2期・3期の修了生やマスコミ関係者などが参加した。

開会あいさつ

 開講にあたり、主催者を代表してとやま呉西圏域共創ビジネス研究所所長の髙橋正樹高岡市長と遠藤俊郎富山大学学長が挨拶した。


髙橋正樹 高岡市長

 当研究所は、みなんなで考え研究をしていくものであり、研究生がそれぞれ自分のアイディアを持ち寄り「大学・行政・金融経済界・先輩のアドバイス」を受けながらビジネスとして進めることを目的としている。

 昨年、とやま呉西圏域という連携中枢都市圏という枠組みを作り6つの市でより大きな枠組みで展開を進め、とやま呉西圏域共創ビジネス研究所でもそれぞれの地域に応じた課題を発見しビジネスモデルとして循環型の経済が地域の活力になることを期待している。


遠藤俊郎 富山大学学長

 高岡市の共創ビジネス研究所を含め4期目の開講式を迎えた。いま連携が求められる時代になり呉西地区の連携で新しい展開ができることを期待している。 呉西地区の文化・人の力をまとめるために大学としてもバックアップをしていきます。


オリエンテーション



富山大学 地域連携戦略室長 金岡 省吾 教授

 とやま呉西圏域共創ビジネス研究所開講にあたり、研究所開講までの背景や開講の目的を説明。これまで他地域で開催した魚津市での「魚津三太郎塾」などのノウハウを高岡市で展開をしている。今では和歌山県田辺市などへの展開が進んでおり、地域づくりを取り巻く環境が人口減少・少子高齢化といった地域課題から内需を生み出し、地域経済の循環を生み出すことが重要と説明した。

高岡市 市長政策部都市経営課副課長 竹内 文雄 氏

 呉西地域の地域課題を考え、地域課題解決の全国の事例を検証してヒントを掴み、 何ができるのかをみんなで考えて、一人ひとりが地域の課題と企業の営利活動を探し出し、 本業を活かしてできるプロジェクト育成を目的としていることを伝え、 これまでの第1期・2期・3期のプレゼン内容と発表ポスターの紹介した。

座談会

テーマ 人口減少社会での地域の可能性 ~地域課題をビジネスに~
パネリスト 髙橋 正樹 氏(高岡市長)
遠藤 俊郎 氏(富山大学長)
鈴木 基史 氏(富山大学理事・副学長)
堀田 裕弘 氏(富山大学学長補佐)
清水 悟 氏(有限会社酢谷不動産)
宮脇 友基 氏(株式会社ミヤワキ建設)
第4期研究生
コーディネーター 金岡省吾 教授(富山大学 地域連携戦略室長)

金岡教授:3期生から研究所に入所したきっかけや感想を紹介していただきたい。


清水 氏

 不動産仲介業で土地の売買だけでなく相続など多様性が求められるようになってきた。その中で、ビジネス研究所に入り山町バレーの話が進んでいたので塩崎氏と模索しながら発表した。半年間で価値観が変わり会社として求められるもの、地域に必要な企業とは何かを考えることができた。


宮脇 氏

 高校を卒業して県外に高岡市に戻ってきて4年。高岡市のことを知らないことが危機感になりビジネス研究所に入った。自分たちの仕事をよりよくすれば地域が潤い自分たちの仕事も潤うウインウインの関係になる。人口減少がビジネスチャンスということがまだ課題であるが、いろいろ知恵をしぼりプロジェクトを進めることができた。


金岡教授:CSVはあくまでも結果だけれども、結果が少しずつ見えてきたかもしれないですね。4期生から取り組みたいことを聞かせてほしい。


中山 氏

 高岡の街を離れていて地元の大切さを知らなかった。自分だからこそできる地元への貢献を探し出している。高岡の街は酒蔵が1つになった。将来的には若者の手による酒蔵を作りたい。商店街のシャッターが多い県外に遊びに行くことも多く自分たちの手でシャッターを開けていきたいという思いがある。


金岡教授:人口減少時代になぜ酒蔵を作るかを考えるとおもしろい展開がありそうです。
学長より大学の役割として4期生にエールなど。


遠藤学長

 大学が何をするかというより、みなさんが何をしたいかということが宝であり、現場でやりたいことを提案し行政と絡みなが実行する。大学の存在はアイディアやCSVの概念などからお手伝いしていきたい。地方創生の中で本学の地域連携戦略室も注目を集めるようになってきた。4期生のみなさんもストレートにやりたいことをぶつけてほしい。


金岡教授:市長より連携中枢都市や地方創生での課題などを研究生に伝えていただきたい。


髙橋市長

 人口が増えるとビジネスが拡大することがあったが、日本全体が人口減少の中で、職と居住で高岡市を選んでいただいている。呉西圏域では雇用などの求人率が高い状態にあり魅力ある6市がある。行政にとっては課題ではないところにビジネスが生まれているいろんな価値観に気づいてビジネスにつなげ、魅力ある所に人が集まり、人が集まるところに別のビジネスが生まれる活力ある街に期待している。


金岡教授:鈴木理事より。


鈴木理事

 CSVなどの言葉は出てきているが教科書はないもので、全国の事例をインプットして自分たちの課題をどのように解決するのかを考えてほしい。各地域と話を進める時に信頼を結び付けて進めている。地域連携戦略室の取り組みが全国で注目されるようになってきたのも信頼の積み重ねによるものが大きいと考えている。




特別講義:3期生の事例紹介



塩崎氏 清水氏より「山町バレー」事業の紹介

 山町筋に旧谷道家が空き家になっていた。街の間口が大きい建物が空き家になっているのが気になっていた。古い木造建物のため手が付けられない状況だったがリノベーションを去年から始めることになった。地域の課題として商売をやめた空き家がたくさんあり「山町バレー」の開発を始めた。

 今年の春に工事が終わり8店舗スペースを用意してオープンを迎えた。全て埋まっているわけではなく古い建物のため苦労が多いが、地域の人が代表になると地元のつながりが強くメリットがあった。

 行政と民間会社がタイミングよくマッチすることでオープンすることができた。「物件として完成した」というところがゴールではなく今後、運営会社として出店者のサポートと賑わい創出を進めていきたい。


株式会社ミヤワキ建設 宮脇氏

 新築やリノベーションをやっているが、大手ハウスメーカーの広報力が大きく地元のメーカーを選んでもらうことが難しい現状がある。地元の工務店としてグッドデザイン賞を3年前からチャレンジしたいと思っていた。受賞してからPRをもっと進めたいと思い地元書店にデジタルサイネージを設置し地元のPRを進めている。地元書店以外にも動画PRできるところを広げていきたい。


閉講あいさつ

鈴木理事

 3期生の事例紹介もあったが、来年4期生のみなさんが発表される事例を楽しみにしている。地方創生で注目されているが、いろんなところがビジネスとして狙ってきている。たくさんのチャレンジを進め呉西のモデルとして発信してほしいと願っている。苦しいかもしれないが楽しんで研究所で学んでほしい。




協力機関
  • 高岡信用金庫
  • 富山銀行
  • 富山第一銀行
  • 日本政策金融公庫 高岡支店
  • 北陸銀行
後援
  • 経済産業省 中部経済産業局 電力・ガス事業北陸支局
  • 公益社団法人 富山県新世紀産業機構
  • 財務省 北陸財務局
  • 財務省 北陸財務局 富山事務所
  • 国土交通省 北陸地方整備局
  • 高岡商工会議所
  • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構北陸本部
研究所事務局
  • 高岡市 市長政策部 都市経営課
  • 富山大学 地域連携推進機構 地域連携戦略室


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