日 時 | 2017 年 8 月 25 日 15:00 ~ 18:00 |
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会 場 | 富山大学 高岡キャンパス 大会議室 |
内 容 | 地域づくり最前線 ② CSVの成功事例紹介 丸進商事株式会社 塚田 高史 氏 2期生 株式会社大越仏壇 大越 則夫 氏 1期生 |
とやま呉西圏域共創ビジネス研究所 4日目が開講。CSVの成功事例紹介としてOB研究生の講義が行われた。
新しい事業で問題解決をしながら、利益が出ない事業(ストアー)でも福祉事業できちんと収益を上げているところが地域に対しての熱意だと思った。
ストアー事業をやめる話も出たが、何があっても続ける思いが強かったです。
仏壇の販売メンテナンス、墓石販売を商売として進めていたが家族形態の変化、生活様式の変化により地域の寺院離れが進んでいたため地域のお寺に子供たちを集めお寺の賑わいサポートを展開中。
核家族化が進み和室のない家が多くなってきたため1期生として学んだ。いままで自社工房で金箔体験の実施、法話会の開催、寺院で寸劇紙芝居の実施をしてきた。私たちだけで手探りの活動をしていたが、CSVの概念で地域課題を考え、人口減少・少子高齢化・共働きが多く日中の独居老人が多いなどの内容から「少子高齢化社会と地域寺院の結びつき」の支援を始めることとなった。
お寺に新しい集まりの場を作り地域の高齢者が地域の子供たちと遊ぶことで子育て親世代がよろこんでもらうことができる循環を目指した。
地域の子供たちが年下の面倒を見たり、地域にはいろんな技量を持った方が多くいるので華道や餅つき大会など進めている。
おおむね地域の30名ほどの子供たちを集めて宿題、礼儀作法、流しそうめんなど支援している。初回は、地域の子供たちを学校などで名簿をもらうことができなくなっているので、地区に立て看板などを立てて子供たちの集客を支援して、2回目からは参加者に対して告知を行うことができるようになり、お寺だけでも開催ができるようになってきた。お寺の賑わいをお手伝いすることで仏具などの商売にもつなげることができてきた。
最初の10人を集めるのが大変だが、それからは友達の口コミで集まるのでそんなに苦労することはなかった。
檀家さんとのつながりが強くなってきたのか?
手ごたえは大きい。地域から寺子屋の開催を強く望む声が増えていた。
他の仏具店ができないことを力を入れていきたい。
テレビゲームやテレビばかりの生活で、寺子屋であったことを家で生き生きと話す姿を見て時代のニーズとマッチしていると思う。地域の高齢者にも活躍できる場を作ることで生きがいを感じてもらう効果も出てきた。
お寺だけではなく地域に子供たちを集めることができれば、それだけでも新しいビジネスに発展するかもしれない。
丸進商事株式会社 塚田 高史 氏
大学卒業後に公務員生活を5年経て鉄鋼会社に資材を販売する会社に就職。新規事業として福祉用品のレンタル・販売などを展開中。
公務員時代に福祉関係の部署に所属していたことから介護福祉支援に対する基礎知識は持っていた。伏木地区は高岡市全域から比べ高齢化率が高いことから、新規事業で福祉用品の業種に参入した。また地域の買い物支援として宅配サービスや、食品販売とコミュニティスペースを併設した店舗を開設した。コミュニティスペースを地域のイベントでの会場提供や自主イベントの企画などから交流がうまれ介護福祉用品の相談などが増えてきた。
国の介護保険により利用者は安価な負担で電動ベッドやバリアフリー商品など好調であるが、国の政策に左右される部分があるのでストアー部門など地域に密着した支援サービス「伏木型地域ステーション」をめざして進めていきたい。