日 時 | 2017 年 9 月 15 日 15:00 ~ 18:00 |
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会 場 | 富山大学 高岡キャンパス 大会議室 |
内 容 | 圏域の地域課題とビジネスチャンス ① 魚津市企画政策課地域資源推進班 副班長 前田 久則 氏 高岡市財政課 課長 長久 洋樹 氏 |
とやま呉西圏域共創ビジネス研究所 5日目が開講。魚津市三太郎塾の取り組みや北陸新幹線の開業効果などの講義が行われた。
社会課題などもあると思うが、企業課題と地域課題をどう結びつけるか?
社会課題まで考えると大きなことになるので小さなことからビジネスにつなげるようにしている。
地域課題と社会課題は同じで、即時的かどうかの違い。
魚津市の場合は環境にテーマに展開をしている。
業種によっては環境と関わらないものもあるが、環境を意識したものにしてもらっている。
昨年度共創ビジネス研究所担当。北陸新幹線開業当時、駅周辺・新幹線対策を担当し、昨年度は新高岡駅利用促進タックスフォースのリーダーを努めた。
北陸新幹線新高岡駅の設置場所が決まってから約10年ほどで開業した。用地買収の関係のない庄川から着工して工事を進めてきた。北陸新幹線の開業による時間短縮効果が出ており、東京2時間と長野と1時間で結ばれる効果も出てきた。
新高岡駅の整備もいろいろ進められてきており高岡市で整備しているが「飛越能の玄関口」をコンセプトになっている。新高岡駅のアクセスも城端線新高岡駅の整備や路線バスの高岡駅方面を10分に1便で乗車できるようになっており、砺波方面のバス運行も新高岡駅経由するように事業者で調整された。当初駐車場を無料にしたが満車状態が続いてしまい料金による調整した。レンタカーは9割がビジネス利用で新高岡駅を利用するレンタカーは石川県・金沢もターゲットに回る人が多い傾向である。
高岡市では主要インターに10分でアクセスできるように道路網を整備してきた結果、飛越能の玄関口として広域に利用する人が増え、能登方面の宿泊パックは、新高岡駅を利用する旅行商品が増えてきた。高速道路のアクセスが近いことで世界遺産バス、わくわくライナーの利用者の増加につながることになった。開業前から和倉温泉利用者にも新高岡駅を利用することで滞在時間が伸びることで消費金額の増加を提案してきた。また、白川郷の旅行商品も東海からのアクセスする商品だったものが北陸経由で旅行する商品として紹介するものが出てきた。
東京駅で新高岡駅と地名が常時発信されるので知名度が向上し、文化庁の日本遺産の認定も受け海外旅行者も増えてきて認知度が上がってきた。アルミ・銅器・合わせガラスなど、高岡のものづくりに対してビジネスの交流拡大が進んでいる。映画やテレビのロケ地として増えてきたのも開業効果の一つかもしれない。
友人が立山が見える雨晴に感動したが、高岡市は雨晴海岸を推進しているのか?
氷見線に乗って雨晴を見るパッケージ商品を作る会社もあるが、雨晴は見るだけになりお金の消費が少ない。駐車場も限られており道の駅などの整備を進めているところ。高岡市の宿泊需要はビジネスが多かったが観光需要も増えビジネスホテルもツインの部屋を多めに設定する所も出てきた。
魚津市 前田 久則 氏
魚津市では行政に頼ることなく自ら地域課題を見つけ地域のリーダーとなる人材育成を目標に「魚津三太郎塾」を本学と連携協定を結び平成23年より開催し現在6期目になった。
毎期ごとに改善を進め、講義の中で中級コースなども設けて開催を進めており、1期~5期までの研究生の事業提案の実行率が58%になってきた。地元金融機関や地域の企業・団体とも連携をしており、参加企業にもメリットを感じられるようにしている。
塾のキーワード「環境ビジネス」「社会的課題」「地域的課題」「価値の創造」を意識して進めている。魚津市の地理的特徴として山から海まで完結している地形であり、環境を守ることがダイレクトに生活に関係することから、主テーマ「魚津の水循環」を中心に講義・ディスカッション進め、最終的には本業やスキルを生かした新事業を発表することとしている。あくまでも自分が何をしてビジネスをするかが最終目標である。