魚津三太郎塾第6期
魚津市/富山大学

事業レポートReport

魚津三太郎塾第6期4日目

日時:平成29年9月8日(金)14:00〜17:00
場所:魚津市役所第1会議室

魚津三太郎塾第6期の4日目が開講。魚津水循環コミュニティビジネス起業化概論として,地域づくりの実践へ向け,地域・企業・住民は何を考えるべきかを考え,地域づくりと企業行動について各地の事例から探り,地域課題解決をビジネスで取組むコミュニティビジネスの概念について学んだ。

4日目第7限
講義&討論 魚津水循環コミュニティビジネス起業化概論

地域づくりの最前線 地域づくりと企業行動
〜小企業,新たな公など地域の取組み〜
〜地域課題解決をビジネスで〜

講師:富山大学地域連携推進機構 教授 金岡省吾氏
村椿晃魚津市長・富山大学 遠藤俊郎学長

地域づくりという言葉が10年ぐらい前から注目され,地域の課題をビジネスで解決していくという概念や新たな公の登場など地域づくりと企業行動が一致してきていると話し,これまで富山大学の地域づくり活動で接点のあった人々を紹介しながら,本業と絡めて地域の課題を解決しようという動きが県内にも登場してきていると話し,ソーシャルイノベーター,コミュニティビジネスについて説明。様々な変化の中,この地域がどう変わるかを考え,行政に頼らず自分たちの住むところを自分たちで良くすることを考え,この講義で「地域づくりの実践に向け地域・企業・住民は何を考えるべきかを塾生自身で考えて欲しい」と講義の狙いを説明。国や大手企業が地方創生をテーマにして展開している「まちてん」を例に地域を活性化させる動きは注目もされていると話した。

日本の地域づくりは,戦後復興で衣食住の基盤をつくり人口を増やすことを考え,産業発展,拠点開発する全国総合開発計画に基づく国主導での国土の均衡ある発展であったが,人口減少・少子高齢化や地球環境が課題となる時代となり,新たな地域づくりとして国土形成計画に基づき開発だけでない社会的課題を見据えた地域活性化政策,地域資源を活かした地域産業や農山漁村活性化,新たな公や国土の国民的経営による地域づくりへと変化している説明。2050年の日本の人口分布図を示し,人口減少への予測と人口減少化で地域に何が起こるかを塾生に問いかけた。人口減少に歯止めをかけるためには,人が地域から出ていかないよう,戻りやすいよう地域に仕事が必要と話し,ソーシャルビジネスの事例として田辺市の秋津野ガルテンの取組を紹介し,行政に頼らず,地域住民で地域課題を解決するビジネスに取り組んでいる様子を伝えた。人が少なくなってくる中で,この地域をどうやって生き残らせるかを考え,地域の人や企業がビジネスで動かし人口減少を克服することが求められていると話し,行政では無い地域住民や団体が地域課題解決に取り組む「新たな公」についても事例を交えて,公共がこれまでやってきたことを自分たちで解決していこうという動きになってきていることを説明。人口減少と高齢化が進み,行政サービス維持の限界が危惧されている農山漁村地域での,住民が主体となり自らが協力・協議する住民組織など様々な主体組織が協議し地域課題解決を図る「新たな結」による地域の活性化の取り組みを先駆事例で示し,地方だけでなく都市部でも同様な動きがありコミュニティビジネスとして成立していることを説明した。また,大手企業が地域課題解決をビジネスに繋げている事例として,コミュニティ形成で子育て課題をサポートする子育て支援賃貸住宅の事例をあげ,企業はCSVを意識して社会との関わりを重視してきていると紹介。マイケル・ポーターとマーク・クラマー共著の「競争優位のCSR戦略」「共通価値の戦略」で提唱している負の連鎖を止めるために受動型から戦略的CSR(企業の社会的責任)への転換についてを説明した。

富山県内の動きや事例と魚津市の人口推移データを紹介しながら,人口減少や少子高齢化など様々な課題がある中で,地域の中で何が起こっているのか考え,人口が減っていく世代への対応も意識して,地域と企業のCSVや地域課題解決をビジネスに繋がるよう塾生自ら考えて答えを見つけていって欲しいと話した。

質疑応答&ディスカッション

テーマ:地域課題解決への地域経営を考えた地域づくりとは?

 論点1:地域が活性化している状態とは?
 論点2:地域再生に必要なひと・ものは?
オリエンテーション

今回の講義を受け質疑と塾生間でディスカッションがおこなわれた。クラウドファンディングや若者が魅力を感じる仕事について,人材確保の課題,廃校となった小学校の跡地活用やコミュニティビジネスの将来性などについて意見や情報を交換した。

事務局の前田氏は「皆さんの企業がどう生き残るのかを第一に,魚津でやる理由・地域にこだわる理由を考えて答えをじっくりだして欲しい」と話し,金岡教授は「コミュニティつくり,維持するところがビジネスになってきている。魚津の水循環など土地の特性を使ってビジネスにしてもらいたい。魚津で何ができるのか考えてみて欲しい」と塾生へ話した。