魚津三太郎塾第6期
魚津市/富山大学

事業レポートReport

魚津三太郎塾第6期8日目 地域再生システム②

日時:平成29年10月30日(月)14:00〜17:00
会場:魚津市役所 第1会議室

魚津三太郎塾第6期の8日目が開講。地域再生システム論としてNEXCO中日本からの情報提供を受けて,高速道路を活用した魚津の活性化を論点にしたワークショップをおこない,高速道路の沿道地域との連携による新たな価値創造の可能性を探ると同時に課題解決や事業計画作成に有効なワークショップの手法を学んだ。6期塾生の他,約20人が参加した。

8日目第11限
特別講義&ワークショップ 地域再生システム② 「高速道路とまちづくり」

進行:富山大学地域連携推進機構 連携推進コーディネーター 定村誠

自己紹介

今回ゲスト講師に招いた4人のNEXCO中日本関係者が紹介され,受講参加者全員から各自の高速道路に関する思い出を交えた自己紹介が発表された。

講義:「CSVとサービスエリア」

講師:富山大学地域連携推進機構教授 金岡省吾
 特別講義&ワークショップ 地域再生システム② 「高速道路とまちづくり」

なぜ高速道路と地域なのかについて説明。従来の地域開発は道路や港,工業団地などのインフラの整備が中心であったが,人口減少など社会環境の変化の中,地域づくりは大きく変わってきたと話し,地方創生では若年層の流出減・地域での魅力ある仕事創出と子育て環境,人口減によるコミュニティ機能喪失への対応がポイントとなる。各立場で今後も面白い仕事を続けていくことと,高速道路を活用していくことと結びつくのかが今回の課題と説明。今の時代は,地域の課題を解決する企業の活動をしているところが生き残っていると話し,社会や地域の課題を克服するところに企業活動を結びつけ,地域社会との関わりが企業の経営戦略に入ってきていると説明。

物販をきっかけに新たなサービスを提供したり,地域を動かす人を生み出す小さな拠点を形成しているローカルイノベーションの全国の事例を示し,皆が主体となり,色々な場所を使い活性化させ,その場所に住んでもいいという動きを作っていると話した。

NEXCO中日本はこれまでの道路や施設をつくるだけでなく,地域の活性化を地域と一緒にやっていくことに取り組んでいる。本日は,NEXCOだけでなく皆さんと一緒になって皆さんの企業の得意な分野でサービスエリアで何ができるのかを考えて欲しいと話し,自分の企業・立場での課題克服で地域を活性化させていくことが本日の課題であると話した。

講義:「北陸自動車道の現状」

講師:NEXCO中日本 関連事業部 長崎光己氏
講義:「北陸自動車道の現状」

地域と連携した新たな価値の創造を目指しているNEXCO中日本について紹介説明。企業の沿革や概要と事業内容・営業範囲について紹介,事業内容については道路施設の建設・管理・運営する高速道路事業とサービスエリアやサービス向上の事業に取り組む関連事業があり,金沢支社の関連事業部は,管内のサービスエリア等の管理運営と地域連携の推進の役割を担っていると説明。取り巻く環境の変化を見据えて中日本高速道路の使命は,高速道路の安全性を向上を絶えず取組み「高速道路ネットワークの効果を次世代に繋がる新たな価値」へ広げて行くことが重要と話し、経営方針に「社会・経済の変化も見据えた地域活性化への貢献」を設定し「地域との連携」による地域が抱える課題の解決や地域活性化に貢献する取組を展開していると説明し,これまで取り組んだ地域に根ざした事業展開例を紹介。地域食材を生かしたメニュー開発の取組みや地場産品の積極的販売,施設提携型ドライブプランやクラウドファンディングを用いた地域課題解決の取組み等の事例を紹介した。

さらに,サービスエリアについて説明。金沢支社管内の北陸道上下線・東海北陸道11箇所のSAの売上げ上位3箇所は何処かを各グループで話し合わせ,理由をつけて発表。有磯海サービスエリア(下り新潟方面)の売上げが2番目に高いことを話し,売上げの多いSAの特徴を説明しながらサービスエリアの特性を説明。

サービスエリアの運営スキームについて説明し,有磯海サービスエリア(下り)についてコンセプトやレストラン・フードコート・ショップなど詳しく紹介。NEXCOでは,やすらぎと感動があふれるサービスエリアへ新たな魅力の創造に挑戦していると説明し,複数のテナントが入居・競合する「複合商業施設」を軸としたサービス展開を図り,旅の通過点から目的地となる施設展開を広げていると説明した。

ワークショップ
高速道路を活用した魚津の活性化・サービスエリアでできること

進行:富山大学地域連携推進機構 連携推進コーディネーター 定村誠

個人ワーク

各人が約20分の時間で,自分のビジネスと絡めて何ができるのか,魚津の特性と絡めて何ができるのか,自分の関心は何なのかを個々で考え,自分が今日何を切り口にしたいか2〜3事項を紙に記入する作業を行った。

グループ分け

各人が記入した関心事項を発表し,興味が近い人同志で自発的にグルーピングをおこなった。関心事が似通ったメンバーが4つのグループに分かれテーブルを移動した。

テーマ決め

グループのテーマを中心に,ブレーンストーミングをおこない,紙(ポストイット)に各自の意見を記入。この作業は,アイディアを数多く書くことが目的でペンが止まってからが勝負であると定村コーディネーターが話し,次のマッピング作業について考えの近いカードを寄せて,メンバーと合意をとりながらカードを分類・構造化するKJ法を説明。各グループ毎にアイディアが記されたカードのマッピング作業をおこなった。

テーマ設定

各グループでマッピング結果を参考にテーマ設定をおこなった。高速道路と魚津市の背景や課題解決,取組内容やタイトルを各グループで討議してまとめる作業をおこなった。

発表

高速道路を活用した魚津の活性化・サービスエリアでできること

各グループでまとめた内容発表がおこなわれ,SAを活用した地域課題を解決する取組やアイディア,魚津の玄関口としての役割や魚津の魅力情報発信するアイディアなど各グループのアイディアが発表された。定村コーディネータが「短い時間だったが面白い発表で良かった。

今日のことがヒントとなり新しいことが始まればいいと思う」と感想を述べ,NEXCOの橋本氏から「自分たちで考えられないテーマがあることを知った。知識やアイディアを社内に持ち帰り共有させていただき小さなコトでも実現できるようにしたい」と感想を述べた。最後に金岡教授から,小さな拠点で新しいビジネスをつくる動きが全国的にあることが紹介され,サービスエリアが地域再生の核となるよう共通価値を考え,動いてみることが大切であること,それが地方再生の答えとなることが伝えられた。