魚津三太郎塾第6期修了式は,村椿魚津市長,遠藤富山大学長,鈴木富山大学副学長,魚津市関係者,富山大学関係者,協力金融機関(富山銀行,富山第一銀行,にいかわ信用金庫,北陸銀行,北國銀行),後援機関(アシステム税理士法人,学校法人荒井学園,魚津商工会議所,経済産業省中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局,財務省北陸財務局,富山県新世紀産業機構,富山県中小企業団体中央会,新川インフォメーションセンター,日本政策金融公庫,北陸職業能力開発大学校)や中日本高速,田辺市の関係者,魚津三太郎塾OBなど約50名が参加。塾生による最終プレゼンテーションとポスターセッション,修了証の授与式と座談会がおこなわれ約7ヶ月に渡り開催された魚津三太郎第6期の全カリキュラムが終了した。
三太郎塾第6期修了式を迎え,塾生と支援いただいた大学はじめ各機関の皆様に感謝申し上げます。この塾は地域の課題と企業の課題から共有価値を生み出し魚津の地域を発展させること基本にあります。魚津の地域資源を見つめ活かし,時代に合った地域ニーズに根ざし知恵をだし,座学だけで無く実践的なディスカッションを通じ考えを深めていく特色ある内容となっている。本塾での皆さんの提案が実際のビジネス展開になっていくよう応援します。
三太郎塾6期生の成果を楽しみに期待しています。富山大学は地域人材育成・ローカルイノベーションの発信地としての存在になるよう努力しています。魚津三太郎塾は大きな存在で、地域資源を活用した地域発イノベーション創出型人材育成事業,第7回地域産業支援プログラム表彰事業イノベーションネットアワード2018で優秀賞を戴きましたが、その中心にあるのが魚津です。また,中間評価でS評価をもらったCOC+事業でも,大学の授業で魚津市職員や塾生OBの講義をするなど教育へも還元している。地域資源を活かした人材育成・地域おこしをする取組など色々な発信はここから始まっています。この試みを益々活発にしてください。
第6期ということで,継続していくことは大変なことだと思います。市・大学・関係機関の方々へ敬意を表します。地域課題と企業課題を共通価値の創造(CSV)に置くことは大変有意義なことです。ビジネスプランが現実的に企業の収益として継続していくことが重要なことです。それには本日来場している関係機関の皆様の支援が必要だと思います。金融機関の創業支援や事業拡大に向け知見やネットワークを活用していただき,持続可能な事業として地域で長らく続いていくことを期待しています。
魚津三太郎塾開塾のきっかけから準備・開講までの経緯を紹介し,塾の特徴である地域・企業の課題・問題を魚津の地域資源である水循環を守り・育み・活用することで環境と経済を両立した課題解決を,民間企業・行政・大学・金融機関が連携して取り組み,未来の魚津を支える産業人を育成し,起業・第2創業を手助けするという塾の目的を説明。これまでの各期事業毎に検証・改善を加え第6期では修了基準出席率の設定や交流拠点の活用を追加するなど,提案事業の実行率向上のために改善に取り組んでいると説明。
第6期魚津三太郎塾の講義・演習概要を各回のキーワードを示しながら説明紹介。平成29年7月の講義から修了式に至るまでの各回講義の内容やポイント,塾生の心構え,演習や自主ゼミでの様子などを写真を交えて紹介。今期の特徴として人口減少へも視点を置き企業と地域の課題解決をミックスさせた取組になったことを説明した。
第6期塾生4人が,自己紹介と提案する事業プロジェクトについて事業内容の要点,概要などを発表。ポスターセッションへ続く一言アピールをおこなった。
第6期塾生4人が,各自制作した事業プロジェクト内容をまとめたポスターパネルの前に立ち,来場者へ向けてプレゼンテーションするポスターセッションがおこなわれた。今回は第6期塾生に加えて,今期魚津市・富山大学と連携して進められた,新川高校とNEXCO中日本のプロジェクトの報告のポスターセッションも同時に開催された。塾生およびプロジェクト担当者らはポスターを前に企業課題・地域課題を解決させる各自のプロジェクト計画や経緯・展望などを説明。聴取者からの質問や疑問に個別に応答したり,事業プランに対しての意見交換をおこなった。
「産地を守る『思考の循環』富居幸一・芳弘りんご園」 | :富居芳弘氏 |
---|---|
「笑顔あふれる街UOZUキラキラ輝くママプロジェクト」 | :ココマカロン 大島恵氏 |
「魚津の子供たちに世界を見せたいスタンドバイミー魚津」 | :Matin 浜田孝司氏 |
「SUSTAINABLE SEA CITY UOZU 料理の想像力は地域の未来を創れるのか」 |
:海風亭 美浪呂哉氏 |
「魚津市・富山大学・新川高校の包括連携協定による 新川創生プロジェクト」 |
:学校法人荒井学園 新川高等学校 濱元克吉氏 |
---|---|
「沿道地域の連携による新たな価値創造プロジェクト」 | :中日本高速道路株式会社 金沢支社 長崎光己氏 |
魚津三太郎塾長の村椿市長から第6期塾生4名ひとりひとりに修了証が授与された。
座談会では「明日の魚津を形成する未来の力」をテーマに,ポスターセッションによる塾生発表の内容やこれからの地域活性化、魚津三太郎塾の役割・可能性などを話し合った。4名の修了塾生から魚津三太郎塾に参加しての感想が述べられ,新川高校と連携した新川創生プロジェクトや魚津三太郎塾の可能性についてなどの話題提供を受け,参加者各人や会場内の協力・後援機関の方による魚津三太郎塾への意見交換がおこなわれた。
「魚津のことを知らなかったが,塾で魚津のことが深く理解できた。このメンバーで最後まで学べたことを誇りに思う。今回まとめた内容を継続的に実行していきたい」
「これまで好きな街に住んでライフスタイルをつくってきた。塾で自分が活動することで自分の住んでいるトコロを良くしていくという考えに変わった。自分が動くことで住みやすいマチを創っていくという考え方になれたのは塾のおかげである」
「これまで魚津に生まれ育ちながら地元のことを考える機会が無かった。塾で魚津への貢献を考えるようになり,仕事との共通価値を考えることができた。プログラム実行へ皆さんの応援をお願いしたい」
「塾で何かを伝える時には,背景にあるストーリーやメッセージを付加価値として乗せるとより価値が高くなることを学んだ。魚津の水循環のストーリーが武器となることを塾で学び,この水循環を一人だけでなくコミュニティビジネスとして守っていきたい」
「地域資源の一番は人材。それぞれのテーマで魚津を考えいただいたことに勇気をもらった。特に自分の分野だけでなく様々な分野の人を結びつける取組が地域力を高めるには必要であることを教えられた」
魚津市と新川高校・富山大学の包括連携協定による新川創生プロジェクト「地域に残り地域を支える若者育成」の取組について濱元氏から紹介。今年度の活動内容や地域との取組,地域と関わることでの成果などについて説明。 塾事務局の前田氏から今後の魚津三太郎塾の可能性について話題を提供。東京で開催された『まちてん』でCSV創出塾としての評価を受けていることや「SDGs」について,おつかいもん魚津について,魚津三太郎塾ネクスト創業推進事業の展開について説明。魚津三太郎塾を中心に事業が拡大し事業承継や第2創業など様々な分野へ波及しており,塾生の継続的増加が必要であることを説明した。
「本当に素晴らしい取組である。副産物が次々と生まれ新しいものに拡がるスピンオフが,今後この塾が続くことで更に魚津で拡がっていくことが楽しみである」
「持続可能な商売にしてもらいたい。金融機関の経験・知恵をリストアップして力を借りて欲しい」
「感動した。若い方々の支援を積極的にしていきたい」
「田辺市を救っているたなべ未来創造塾は、魚津三太郎塾のシステムがあったから,田辺が変化してきたのは皆さんのおかげ」
「本日は多くの刺激を受けた。人口減少は大きな課題、一緒に取り組んでいきたい」
「銀行の使命は地元の若い人にどの様な力を貸せるかの時代になっている。地域に必要なお金・人が金融機関にいるので力を合わせて取り組んでいきたい」
「プランから実現させていくことは立案より大変。実現へ向けたノウハウや人脈は金融機関にあるので上手く使って欲しい」
「金融機関ならではの情報提供が出来ると思うので,ぜひ頼ってもらいたい」
「三太郎塾によって新しいコミュニティが作られている。今後ビジネスとして繋がっていくよう系毒して皆さんと取り組んでいきたい」
「人にやらせるのではなく,自分でやることを学んだと思う。三太郎塾の内容は本当に濃いので,多くの人に参加してもらいたい」
「皆様に感謝の気持ちを申し上げます。ここまで育て上げた人材育成の取組を魚津市として活かす展開をしていきたいと思った。人材は最大の資源。人を育てる取組をブランド化して,魚津が人を育てる場所としての展開を図っていきたい」