魚津三太郎塾第6期
魚津市/富山大学

事業レポートReport

魚津三太郎塾第6期5日目

日時:平成29年9月22日(金)14:00〜17:00
場所:コワーキングスペースmachi-co

魚津三太郎塾第6期の5日目が開講。高低差4000環境論の2回目として魚津・富山の自然環境とその中に生息する“さかな”について学び,魚津の水循環の魅力や魚津の生物多様性・生態系の中での企業の立ち位置を考え,水循環への関わりや今後の事業計画へのヒントを探った。

5日目第8限講義
講義&討論 高低差4000環境論②

“さかな”と水循環 
①富山のさかな 
②魚津三太郎塾に参加して

講師:魚津市企画政策課 伊串祐紀氏 魚津漁業協同組合 濱多一徳氏
高低差4000環境論②

富山の自然環境について伊串氏が講義。標高約3000m級の北アルプス立山連峰から水深約1000mの富山湾を有する高低差4000mが水平距離50kmのエリアに存在する世界でも稀有な地形であると話し富山の水循環について説明。

特に魚津はその代表的な場所であり,毛勝三山などの2400m級山々から流れる片貝川・早月川・角川といった急流河川が注ぎ込む富山湾は急に深くなった地形となり,水平距離25kmの範囲で水循環が完結している自然環境を紹介。富山には様々な自然環境が凝縮していると話し,富山県内の様々な環境と生息する魚類について説明。県東部の急流河川や県西部の緩流河川,ダム湖や湧水,湾処,河口,田んぼ,海辺の砂浜や岩場,アマモ場やガラモ場,港や深海底などさかなたちが棲む環境について説明した。続いて富山湾の地形と断面の環境について説明。

最大水深1250mで大陸棚が発達していない急深する地形で,沿岸表層水,対馬暖流水,深層水の層をなす富山湾の断面を説明。日本海に分布する魚類約800種のうち富山湾には約500種が生息すると話し,富山湾表層部から深場,深海に生息する魚を紹介。一生を富山湾で過ごす魚や定期的にやってくる魚,偶然やってきた魚の紹介や富山湾に棲む馴染み深い様々な魚について解説し,富山湾の魚は謎が多いと話した。漁協の濱多氏からは,富山県のさかなに指定されている「ブリ」「ホタルイカ」「シラエビ」「ベニズワイガニ」についてを市場などのエピソードを交え説明。魚津寒ハギ「如月王」やトヤマエビ,ゲンゲについても漁協の取組を交え紹介した。

魚津三太郎塾第1期塾生として参加した伊串氏が当時を振り返り,魚津水族館学芸員として自身が事業提案したプロジェクトのロジックや背景を当時制作したポスターを示し,水族館内での田んぼの生物多様性コーナー設置までの経緯を説明した。また,富山を紹介する図鑑「富山のさかな」の刊行,ホタルイカルアーの作成や自身が描いた富山の水循環を育む生き物イラストでのオリジナルグッズの制作など魚津水族館の取組を紹介した。

質疑応答・討議

テーマ:魚津の自然
    魚津の水循環(魚津の生物多様性・生態系)を構成しているものは?
    自分の企業はそのどこにあるのか?立ち位置は?

 論点1:「魚津の水循環」の魅力,今後のゆくえ
 論点2: 企業の技術力・経営資源を生かし水循環とどのように関わり,何をすべきであろう
高低差4000環境論② 質疑応答・討議

今回の講義内容への質疑応答や感想をもとにした討議がおこなわれた。塾生からは,富山湾や河川の環境と生態系の変化についてや若者の魚離れの状況への漁業事業者の対応について,若者の農水産業への関心や将来の就労・事業継承について,販売PRにおけるインターネットやSNSの効用についてなど様々な観点からディスカッションがおこなわれ,富山・魚津の水循環を生態系から捉えた今回の講義から各塾生の立ち位置を確認し,それぞれの課題や方向性を探った。