たなべ未来創造塾
未来デザイン

たなべ未来創造塾 第2期 事業レポートReport

2日目 地域活性化論①

2017年8月19日
日時 :平成29年8月19日(土)14:00〜17:00
会場 :田辺市役所 3階第一会議室
2日目 地域活性化論①

地域活性化論①として、地域活性化の実現に向け、企業はどうあるべきかを魚津三太郎塾やたかおか共創ビジネス研究所などの事例から探り、地域課題の解決と地域資源の活用をビジネスの視点で取り組むCSVの醸成に向けた基礎講義が行われた。

導入講義「たなべ未来創造塾が目指すイメージの共有」

田辺市たなべ営業室 企画員 鍋屋安則
地域活性化論① 〜CSV、ローカルイノベーション、魚津・高岡の企業行動〜

本格的な講義に入る前のオリエンテーションとして、開講式の際に説明した「たなべ未来創造塾」の概要や考え方について、さらに詳しく説明することで、再度、共有化を図った。

まず、田辺市が抱える地域課題や地域資源を、ニーズ若しくはビジネスチャンスと捉えて、ビジネスの視点で考えていくことが目的であることを確認し、田辺市の実情に即した市内外の講師を招聘、各回テーマを決めながら、段階的に学んでいくことを説明した。

また、塾生には「何をすれば自社が生き残れるか」「自社の強み、自身の特技は何か」「自社のある地域のことを知る」ということを常に意識して、講義やディスカッションに臨んでほしいと話し、2月の修了式までの日程を示した。

最後に、1期生の修了式でのプレゼンテーションの様子を流し、最終的なビジネスプランのイメージを共有した。

塾生自己紹介

塾生自己紹介

塾生それぞれが企業情報や事業内容を説明するとともに、企業の課題として、「業界はどうなっているか」「取り組んできたことは何か」「このままでは自社の将来はどうなるか」について発表し、互いの課題や悩みを共有した。

地域活性化論① 〜CSV、ローカルイノベーション、魚津・高岡の企業行動〜

講師: 富山大学地域連携戦略室長 金岡省吾
地域活性化論①

金岡教授の自己紹介も兼ね、民間シンクタンク時代のプロジェクト事例などを話題にしながら、「どんな傑作な報告書を作っても、第三者が作ったプロジェクトは動かない。実践者自らが考えることが重要である。」と痛感し、その後、民間シンクタンクから富山大学へと活躍の場を変えた。大学での活動は、産学官金がそれぞれの役割を果たし、企業や市民が自ら考えることにより、新たなビジネスを創出するシステムを構築することであり、魚津三太郎塾やたかおか共創ビジネス研究所といった富山大学での取組み事例を紹介した。

人口減少が進む中、地方でどうビジネスを創っていくか。
企業は地域とどう結び付き(=地域との新しい関係を構築し)、仕事にしていけるかが、地方創生における新しいミッションとなっており、地域課題や地域資源を組み合わせながら、売れる「仕組み」、自分が食べていける「仕組み」を創ることが重要である。

魚津三太郎塾では、「水循環」という地域資源の活用を大きなテーマとして、1〜5期まで計49名もの塾生を輩出するとともに、提案事業の実行率が50%を超えるという大きな実績を挙げるとともに、塾で生まれたビジネス事例についての紹介があった。

また、たかおか共創ビジネス研究所においても、人口減少、少子高齢化といった地域課題の解決に向けたビジネスが多く生まれている状況とともに、具体的なビジネス事例を紹介しながら、最終的な出口を見据えたうえで、内需を生み出し、地域経済を循環させる仕組みづくりを考えることが必要であるとした。