たなべ未来創造塾
未来デザイン

事業レポートReport

たなべ未来創造塾 2日目 地域活性化論①

2016年7月16日
日時 :平成28年8月6日(土)14:00~17:00
会場 :田辺市文化交流センター たなべる 2階大会議室

地域活性化論①として、地域活性化の実現に向け、企業はどうあるべきかを魚津三太郎塾やたかおか共創ビジネス研究所などの事例から探り、地域課題の解決と地域資源の活用をビジネスの視点で取り組むCSVの醸成に向けた基礎講義が行われた。

オリエンテーション 

~たなべ未来創造塾が目指すもの~
会場 :田辺市たなべ営業室 企画員 鍋屋安則
たなべ未来創造塾 2日目 地域活性化論①

本格的な講義に入る前のオリエンテーションとして、開講式の際に説明した「たなべ未来創造塾」の概要や考え方について、さらに詳しく説明することで、再度、共有化を図った。

まず、田辺市が抱える地域課題や地域資源を、ニーズ若しくはビジネスチャンスと捉えて、ビジネスの視点で考えていくことが目的であることを確認し、田辺市の実情に即した市内外の講師を招聘、各回テーマを決めながら、段階的に学んでいくことを説明した。

また、塾生には「何をすれば自社が生き残れるか」「自社の強み、自身の特技は何か」「自社のある地域のことを知る」ということを常に意識して、講義やディスカッションに臨んでほしいと話し、2月の修了式までの日程を示した。

最後に、塾ではビジネスプランを発表することをもって修了とするが、塾生の目標はあくまでも新たなビジネスを実践していくこと。そのために、これからの講義の中にある数々のヒントをもとに、自らが考えていってほしいと激励した。

塾生自己紹介

塾生それぞれが企業情報や事業内容を説明するとともに、企業の課題として、「業界はどうなっているか」「取り組んできたことは何か」「このままでは自社の将来はどうなるか」について発表し、互いの課題や悩みを共有した。

地域活性化論①

テーマ :~新たな地域づくり、CSV、ソーシャルビジネス、魚津・高岡の企業行動~
講師 :富山大学地域連携戦略室長 金岡省吾

金岡教授の自己紹介も兼ね、民間シンクタンク時代のプロジェクト事例などを話題にしながら、「どんな傑作な報告書を作っても、第三者が作ったプロジェクトは動かない。実践者自らが考えることが重要である。」と説いた。

その後、民間シンクタンクを辞め、富山大学へと活躍の場を変える中、産学官金がそれぞれの役割を果たし、企業や市民が自ら考えることにより、新たなビジネスを創出するシステムを構築し、魚津三太郎塾やたかおか共創ビジネス研究所で取り組んでいる事例を紹介した。

魚津三太郎塾では、「水循環」を大きなテーマとして、主に「地域資源活用型」のビジネスが生まれているとし、1~5期まで計49名もの塾生を輩出、提案事業の実行率が約57%(1~3期)と大きな実績を挙げるとともに、塾で生まれた具体的なビジネス事例についての紹介があった。

一方、たかおか共創ビジネス研究所では、人口減少、少子高齢化といった「地域課題解決型」を中心としたビジネスが生まれているとし、まちっこプロジェクトでの大学生とのワークショップを通じたシェアハウスの取組など、具体的なビジネス事例を紹介しながら、最終的な出口を見据えたうえで、内需を生み出し、地域経済を循環させる仕組みづくりを考えることが必要であるとした。

こうした中、田辺市では、魚津三太郎塾の「地域資源活用型」とたかおか共創ビジネス研究所の「地域課題解決型」といった両方の要素があり、これらを掛け合わせることで新たなビジネスチャンスがあること、さらにアイデアを幾重にも積み重ね、win-winとなる仕組みづくりをしていくことが重要であると説いた。

また、自らが何が課題か、何ができるかを考え、そして自らが行動を起こすことが地域再生につながる。そのため、塾生の皆さんがどのようなビジネスを考えるのか楽しみにしているとエールを送った。