魚津三太郎塾第5期
魚津市/富山大学

事業レポートReport

魚津三太郎塾第5期 12日目

2016年9月8日
コミュニティビジネス育成起業化論
開催日時:平成28年9月8日(木)14:00〜17:00
場所:魚津市役所第2会議室

コミュニティビジネス育成起業化論として,魚津三太郎塾第3期修了生の島澤達也氏から魚津三太郎倶楽部の取組みをヒアリングし,魚津地域におけるコミュニティビジネスの可能性について考えた。

12日目第15限 

講義&討議
コミュニティビジネス育成起業化論②
魚津三太郎倶楽部の取組み〜その目指すもの〜
講師:魚津三太郎倶楽部 代表 島澤達也氏
魚津三太郎塾第5期 12日目

魚津三太郎塾修了生を中心に異業種のメンバーが集まり,魚津特産の商品のブランディングや情報の発信・新たな商品の開発や販売・消費者と生産者の接点作りとなるイベントの開催・魚津特有の自然環境をより深く理解しその保全活動に尽力すること・地域の資源を守り次代の人々へ継承することなどをを掲げて今年設立した「魚津三太郎倶楽部」の取組みや背景・目標などを代表で魚津三太郎塾第3期修了生の島澤達也氏が説明。

設立のキッカケは,魚津三太郎塾の修了生がつながることができないか,修了生の商品をPRできないか,魚津の水循環という特性を生かした活動ができないかという思いからだったと話し,今年4月に販売を開始した魚津の水循環を知る・食べる・体験するギフトカタログ「おつかいもん魚津」について紹介。取組までの経緯として,魚津三太郎塾で学んだことを活かし,異業種の仲間と交流する魚津三太郎倶楽部を組織し,その中での勉強会やワークショップを重ねている中でカタログギフトのアイデアが進み完成したと話した。

資金補助を受けた「国土交通省地域づくり活動支援整備事業」について説明。補助事業の目的が地域の活性化へ向け,多様な担い手が参加して地域資源を活かしながら,地域の現場の活力と知恵により新たな職や生活サービスを生み育てることが必要で,地域ビジネスの担い手を支援するプラットフォームを整備することであり,地域づくりを持続的に支援するために,地域づくり活動支援体制が行う事業型の地域づくり活動への中間支援活動に要する経費を補助する事業と解説。これに応募し認可され資金補助を受けて事業を進めたと紹介。

また,地域づくり組織体制について,従来型は,行政と各々が活動していた領域への縦割りだったが,これからは多様な主体が協働して横を繋げて従来手が届かなかった広い領域まで活動を拡げる形へと変化していることを示し,同倶楽部の体制を紹介。ビジネス目線で仕組みづくりを提言して地域ビジネスに取り組んでいる姿勢を示し,現在取り組んでいる「おつかいもん魚津」活動内容を改めて紹介したほか,同様な取組をしている北海道と岡山の活動事例も紹介した。今後の活動方向として,地域の情報収集と利用者目線での情報発信を進めること,各所の道の駅の運営手法や運営主体を研修しワークショップなどを重ね道の駅のソフト面での仕組みづくりの検証や着地型観光のゲートウェイとして周辺施設との連携や情報共有を行い新たなビジネスへのサポートをすることなどをあげた。

最後に,目指しているこれからの故郷魚津の姿として「交流人口の増加」「多くの人と情報が流通するマーケットの形成」「一次産業従事者の増加による地域商品の確立」「生きがいと活力あふれる魅力的な街」「定住者の増加」を持続的に実現していく良い循環が魚津に起こるように事業を頑張りたいと話した。

質疑応答&討議

テーマ:地域課題の解決とコミュニティビジネス育成
※道の駅構想,CSV(共通価値の創造)※魚津三太郎倶楽部の今後
論点1 「おつかいもん魚津」が実現するCSV
論点2  魚津地域におけるコミュニティビジネスの可能性

今回の講義内容に関しての塾生からの質疑と講師からの応答とディスカッションが行われた。魚津三太郎塾で道の駅構想に至った経緯やカタログギフトに取り組むことになった経緯,地域と企業の共通価値について,農産物直売所の成功事例と1次産業従事者の増加についてなど,魚津三太郎倶楽部が展開するカタログギフトの今後や実現するCSVについて,道の駅構想について討議され,これからの魚津におけるコミュニティビジネスの可能性について活発な意見が交換された。