魚津三太郎塾第5期修了式は,村椿魚津市長,遠藤富山大学長,鈴木富山大学理事・副学長,魚津市関係者,富山大学関係者,協力金融機関(富山銀行,富山第一銀行,にいかわ信用金庫,北陸銀行,北國銀行)と後援機関(アシステム税理士法人,学校法人荒井学園,魚津商工会議所,経済産業省中部経済産業局電力・ガス事業北陸支局,財務省北陸財務局,富山県新世紀産業機構,富山県中小企業団体中央会,新川インフォメーションセンター,日本政策金融公庫,北陸職業能力開発大学校)の関係者,魚津三太郎塾OBなど約60名が参加し,塾生による最終プレゼンテーションとポスターセッション,修了証の授与式と座談会がおこなわれ約9ヶ月に渡り開催された魚津三太郎第5期の全カリキュラムが終了した。
開会にあたり主催者を代表して,魚津三太郎塾塾長の村椿晃魚津市長が挨拶。5期修了生をにねぎらいの言葉をかけ「魚津の地域を結びつけるコネクターの役割を担い,魚津の新しいエンジンとなって欲しい。修了生のそれぞれの役割を期待し,魚津市も皆さんの力になりたい」と激励した。遠藤俊郎富山大学学長は,「本塾が5期で約50名の修了生を生み出したことは魚津の一つの時代を作ることになる。魚津がどのように発展するか,塾生の皆さんに期待する」と挨拶。
来賓を代表して,北陸財務局富山財務事務所長 坪田利行氏が「人口減少・少子高齢化などの社会課題を自分のコトとして一緒に善処していくことが重要であり,その参画の場として魚津三太郎塾の役割は大きい。魚津・地域を活性化し,魚津・北陸のために金融機関の皆さんと共に事業発展に励んでください」と挨拶。
魚津三太郎塾開塾のきっかけから準備・開講までの経緯を紹介し,地域・企業の課題・問題を魚津の地域資源である水循環を守り・育み・活用することで経済と環境を両立した課題解決を,民間企業・行政・大学・金融機関が連携して取り組み,未来の魚津を支える産業人を育成するという塾の目的を説明。産学官金それぞれの立場から見た必要性について,社会課題と企業課題の共通価値の創造について等魚津三太郎塾の学びの基本スタンスを説明。第1期から第4期まで各期毎にPDCAを実施し事業の検証と改善を積み上げ,提案事業の実行率向上を目指し第5期に取り組んだと紹介。第5期魚津三太郎塾の講義・演習概要を各回のキーワードを示しながら説明紹介。平成28年3月の導入講座から修了式に至るまでの講義の内容やポイント,塾生の心構え,演習や自主ゼミでの様子などを写真を交えて紹介した。
本日参加の10名の塾生が作り上げた事業プロジェクトについて1人3分間の時間内で事業内容の要点,概要などを発表,ポスターセッションへ続く一言アピールをおこなった。
本日参加した10名の塾生が創り上げた事業プロジェクト内容をまとめたポスターパネルの前に立ち,来場者へ向けてプレゼンテーションするポスターセッションがおこなわれた。塾生はポスターを前に企業課題・地域課題を解決させる各自の事業計画を説明。聴取者からの質問や疑問に個別に応答したり,事業プランに対しての意見交換をおこなった。
魚津三太郎塾長の村椿市長から本日参加の第5期塾生10名ひとりひとりに修了証が授与された。
座談会では「明日の魚津を形成する未来の力」をテーマに,ポスターセッションによる塾生発表の内容やこれからの地域活性化、魚津三太郎塾の役割・可能性などを話し合った。10名の塾生から魚津三太郎塾に参加しての感想などが述べられ,前田氏からの今後の魚津三太郎塾についてなどの話題提供を受け,村椿市長が市の立場から,遠藤学長が大学の立場から魚津三太郎塾の講評を述べた。また,会場内の協力・後援機関の方からも魚津三太郎塾への感想コメントや意見交換もおこなわれた。
「水循環と教育との関係に悩んだ。子供・学生が減るという現実考えを深めていった。PTAでの新しい動きも生まれたが,考えれば考えるほど難しい問題である」
「弊社からの塾生として自分で4人目となった。事業計画を考えてお金を生み出すよう実践していきたい」
「この塾で出会った人たちとのつながりを大切に地域で頑張っていきたい」
「事業企画を考えて詰めていく中で,今日からでも取り組める内容もあり直ぐに取り組みを始め,事業のプラスにつなげていきたい」
「ポスター作成が自分の仕事の見直しにつながった。自分の仕事は地域のためにやっているという誇りが持てた」
「人と密着したビジネスを考えてきた。自分のやっていることと地域が結びついた」
「始まったころは不安なところが多かったが,すごく勉強になり自信が持てた」
「つながりをつくることができた。今後の取り組みも一緒にやっていきたい」
「みんなでチームとなり魚津を一緒に盛り上げていきたい」
「今回も含めこれまでの修了生48人のつながりが生まれ交流も深まっている。魚津三太郎塾の新しい展開が見えてきた」
事務局の前田氏から今後の魚津三太郎塾について話題を提供。地域と企業の共通価値(CSV)を創造し,それぞれの課題を同時に解決するビジネスの創造をテーマにして展開していることを紹介し,魚津三太郎塾を「コンセプト・ストーリー作り・意識改革」の場と考え,魚津三太郎倶楽部で個別ブラッシュアップ支援やネットワークを形成の場を提供し,創業支援スキームを構築していくと説明。魚津三太郎塾ネクストのイメージとして,うおづのなりわい事業,魚津三太郎塾,ビジネスプランコンテスト,創業支援スキーム,コアーキングスペース整備・運営について説明した。
村椿市長と遠藤学長から第5期修了生一人一人の発表された事業計画に対しての感想とコメントが贈られた。修了生各自の事業内容の興味深い点や斬新な点,取り組みへの感想や事業への可能性や期待など述べられ,素晴らしいアイディアを称え,今日までの塾での学びを労った。
「水循環やCSVといったテーマがあることで新しいモノが生まれている。共通価値を生み出し地域再生させていこう。地方創生が日本の全地方の課題となっている今,この中から魚津モデル・富山モデルが生まれるかもしれない。誰もが考えつかないところでやってみること,思いもよらないことがビジネスチャンスとなる。このような異業種の人が集う場で話し合うことが次のステップへ続き,非常に大切である。魚津三太郎塾の将来への発展を楽しみにしている」